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2021年3月29日コロンボ・スリランカ:

国連人口基金(UNFPA)スリランカ事務所と日本政府はこの度、スリランカ保健省リプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)に関するサービスを強化するため支援機材などの引き渡し行いました。今回供与された医療インフラ関連資機材は、女性と若者のサポートに特化した保健所のサービス向上に役立てられます

 

この機材供与は、日本政府の支援(150万米ドル)により、UNFPAがスリランカで実施しているプロジェクト「PROMISES」を通じて実現しました。「PROMISES」は、女性と若者を対象に、リプロダクティブ・ヘルスとジェンダーに基づく暴力に関する情報とサービスへのアクセスを改善することを目的に展開されています

 

3年間にわたって実施されているこのプロジェクトは、スリランカの女性たちの家族計画サービスへのアクセス向上、女性と若者へのサポートに特化した保健所の機能強化、ジェンダーに基づく暴力の被害者などに対するサービスの強化に焦点を当てています。

 

UNFPAスリランカ事務所はファミリーヘルス局で3月29日、プライマリーヘルスケア・疫病・新型コロナウイルス感染症対策担当大臣のスダルシニ・フェルナンドプレ氏、在スリランカ日本国特命全権大使の杉山明氏、UNFPAスリランカ事務所代表のリツ・ナッケンをはじめとする関係者の立会いのもと、必要な医療機器とICT機器(約15万米ドル相当)を保健省に提供しました。

  

今回の支援を受けて、フェルナンドプレ担当大臣は「スリランカは保健分野において大きな前進を遂げてきました。しかし、女性や若者のためのリプロダクティブ・ヘルスサービスに関しては、いまだ改善の余地があります。保健省を代表して、UNFPAスリランカ事務所と日本政府の多大なる支援に感謝しています」と述べました。

 

式典では、杉山大使「日本はスリランカの長年に渡る開発パートナーとして、ジェンダーや女性のエンパワーメントを含め、国民の真のニーズに応えるべく、スリランカの平和と発展を支援してきました。スリランカと日本は、G7の『女性・平和・安全保障(WPS)イニシアティブ』のパートナー国であり、日本はこれまでに約600万米ドルを拠出しています。今回られた医療機器や備品が、この国の平和と持続可能な開発の鍵を握る女性や若者に対するヘルスサービスの向上に役立つことを願っています」と話しました

 

UNFPAスリランカ事務所代表のナッケンは「スリランカが新型コロナウイルスの感染拡大から復興に向かう中で、女性と少女が取り残されないよう、リプロダクティブ・ヘルスの情報とサービスへのアクセスの強化が不可欠です。パンデミック以前から、若者を中心とした多くの人にとって、リプロダクティブ・ヘルスサービスに関する情報サービスの提供を受けることは容易ではありませんでした。誰もが命を守るために必要なサービスにアクセスできるよう、UNFPAは日本政府と協力して保健省を支援できることを嬉しく思います」と語りました

 

スリランカが新型コロナウイルスの感染拡大への対応と復興に取り組む中で、今回支援を受けた医療機器により、パンデミックの渦中、そして収束後、同国でのリプロダクティブ・ヘルスサービスの継続的な提供が可能となります。

 

PROMISESプロジェクト