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UNFPA in Japan

国連人口基金駐日事務所とは

 

国連人口基金(UNFPA)東京事務所が開設されたのは2002年9月1日です。

日本は、国連人口基金にとって主要な資金援助国であり、日本政府や日本のみなさんにもっと人口問題や性と生殖に関する健康/権利(SRHR)の重要性について、そして国連人口基金への理解を深めていただくことが不可欠であると考え、設立されました。

また、2021年8月に国連人口基金(UNFPA)駐日事務所と名称変更されました。

駐日事務所と同様、支援国への広報や政策提言(アドボカシー)を行う連絡事務所は、
アディスアベバ(エチオピア)、ブリュッセル(ベルギー)、コペンハーゲン(デンマーク)、ジュネーブ(スイス)、ワシントンD.C.(米国)、ロンドン(イギリス)、ソウル(韓国)にもあります。

 


国連人口基金 駐日事務所の活動目的

 

日本のみなさんと、世界の人口問題についての理解を共有し、協働の輪を広げる

 

世界の人口問題、SRHRの推進、HIV/エイズ対策の必要性と重要性、開発途上国の女性の健康問題やジェンダー(男女の社会的性差)の平等など、国連人口基金が取り組んでいる問題や課題について、またそれらに対処するための国連人口基金の活動について、日本のみなさんにより深く知っていただくことを目的としています。

 

人口問題とSRHRにより配慮した政策・対応を日本政府に求める

 

外務省、JICA(国際協力機構)、厚生労働省などの政府関係機関や国会議員などの政策決定者に情報を提供し、国連人口基金の活動とその必要性への理解を深めてもらいます。さらに、NGOなど民間組織とも連携しつつ、日本から国連人口基金に対するより一層の支援と協力、ODA(政府開発援助)におけるSRHRの推進やHIV/エイズ対策を含む人口問題分野の支援の拡充を求めています。

 

講演活動や各種イベントを通じた広報・キャンペーン

 

世界の人口問題の実態SRHRや女性のエンパワーメント(女性の能力強化を通じた社会的地位の向上)の重要性、HIV/エイズに対する対策の必要性などについて、広く深く日本のみなさんに知っていただくことを目的とした活動です。具体的には、講演、シンポジウムやワークショップなどの各種イベントを通じて、直接市民のみなさんに問題提起をし、またそうした問題に対する国連人口基金の活動内容をお伝えしています。こうしたイベントには場合に応じて、主催、共催、後援、協力、参加といったさまざまな形で携わっています。

国連機関の一事務所として、他の駐日国連機関との協力のもと、毎年「国際女性の日」(3月8日)や「国連デー」(10月24日)などにイベントを開催したり、NGOなどの市民社会とも連携した活動を数多く実施しています。

また東京都内だけではなく、地方で開催されるイベントなどにも積極的に参加や協力をしています。特に講演活動では「持続可能な開発目標とSRHR」、「紛争下での妊産婦の保護」、「国連諸機関の連携」、「国連とNGOとの連携」、「国連職員に求められる資質」といったテーマも取り上げています。

 

マスメディアや出版物を通じた広報活動と情報発信

 

広報と啓発活動を活動の一つの柱とする国連人口基金駐日事務所にとって、マスメディアや報道関係者との連携は重要です。テレビやラジオ、新聞、雑誌などを通じて情報発信するとともに、記者会見の開催やプレスリリースの日本語訳など、人口問題の多様な実情、そして国連人口基金に関する最新情報の提供に努めています。また、関連出版物の企画制作や制作協力、専門誌などへの投稿などにも積極的に取り組んでいます。

 

NGOなど市民社会との連携による活動

 

国連人口基金 駐日事務所は民間の組織との連携を重視しています。日本に拠点を置く国連人口基金パートナーNGOとは定期的に情報・意見交換の場を持ち、協力してキャンペーンや政策提言しています。

 

この他、広く一般の市民社会(NGO、財団法人、大学・研究機関)などとのネットワークを基に、イベント・シンポジウム・学会などに参加・協力し、国連人口基金の活動内容とその重要性についてご紹介しています。2005年7月には「世界人口デー」(7月11日)にあわせ、愛知万博「愛・地球博」にて特別イベント「UNFPAカフェ」を主催。ほかにも2006年には「フィスチュラ撲滅キャンペーン」に関連したチャリティライブや2007年の「国連人口基金支援チャリティ・コンサート実行委員会」による「母と子に捧げるコンサート」を開催しました。また2007年12月1日の世界エイズデーでは、若者との連携を試み、「生と性について考える シンポジウム」をJICAとwAds2007実行委員会と協働で開催。2008年にはアーティストグループ、DEBLIとのジョイント企画として、「世界人口デー」に向けた特別記念展示「Attention ― 私たちの未来」を実施しました。2009年3月には、住友信託銀行埼玉支店の展示スペースで、国連人口基金に関するパネル展示を行いました。

国連人口基金駐日事務所では、こうした非営利組織や、民間企業との連携・協力について、よりいっそう積極的に進めたいと考えています。

 

政府関係機関との協力

 

国連人口基金駐日事務所は、外務省、JICAなどの政府関係諸機関と連携をとり、性と生殖に関する健康(SRHR)やジェンダーの平等などの世界各国の人口関連問題に関する最新情報を提供すると共に、国連人口基金の掲げる課題と活動について、さらなる理解と協力をいただけるよう、広報活動や政策提言に努めています。また、災害や紛争などの緊急事態における国連人口基金の支援活動に関して、専門的な情報提供や提言を積極的に行っています。

 

政策決定者との連携

 

国連人口基金駐日事務所では、国会議員など政策決定者とのネットワーク作りを重視しています。個々の政策決定者と連絡をとり、専門的な問い合せに答えたり、SRHなどの日本国内で見落とされがちな問題や課題についての注意を喚起するなどの他に、「国際人口問題議員懇談会(JPFP)」とのパートナーシップを深め、広く最新情報と問題意識の共有を進めています

日本は、国連人口基金の活動に対する重要な資金援助国のひとつです。しかし、人口問題をはじめとする世界的規模のさまざまな課題に取り組む国際社会では、よりいっそう日本の経済的および技術的支援が期待され、必要とされています。国連人口基金駐日事務所では、政策提言や情報提供活動を通じ、政府関係諸機関や政策決定者との信頼・協力関係を構築、強化していきたいと考えています。