声明文

7月11日「世界人口デー」に寄せて―UNFPA事務局長ナタリア・カネム

2021年07月11日

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックが、
世界人口に対し長期に渡る影響を与える可能性がある。

コロナ禍の影響により妊娠・出産を先延ばしにした人もいれば、ヘルスケア・サービスの混乱により、意図しない妊娠をした人もいます。

COVID-19が出生率に与える影響の全貌はまだ明らかになっていませんが、このような傾向は、ベビーブームや出生率の激減に対する警戒が強まっています。

この警戒は、女性が自分の性と生殖に関する権利や選択を行使できないことが要因となっています。例えば、保健サービスが中断し、ジェンダーに基づく差別が原因で、ヘルスケアへのアクセス、避妊、パートナーとの性交渉などの決定ができないことに起因します。

健全で生産的な社会は、女性が自分の性と生殖に関する健康について十分な情報を得た上で選択することができ、その選択をサポートするサービスを受けることができる場合に実現します。 自分のからだをコントロールできる女性は、自己決定だけでなく、自らの健康や教育、収入や安全性などの水準も向上します。つまり、女性とその家族も健康に暮らすことができるのです。

COVID-19によって、国内外の保健医療システムの明らかな格差と脆弱性が浮き彫りになりました。この危機により、多くの医療システムが過大な負担を強いられたため、性と生殖に関する健康サービスは必要不可欠ではないと見なされ、縮小を余儀なくされました。これらのサービスを享受することは基本的人権であるにもかかわらず、より「緊急」な問題が優先され、脇に追いやられています。経済的な圧迫や予算削減の中で、性と生殖に関する健康サービスを回復できない国が出てくると懸念しています。

「世界人口デー」の今日、こうしたギャップをなくすための行動を起こしましょう。なぜなら、性と生殖に関する健康サービスは必要不可欠だからです。保健システムが逼迫していても、サポートを必要としている女性に対してこれらのサービスの供給を遅らせることはできません。これ以上遅れると、女性と少女の健康とウェルビーイングが損なわれ、その影響は一生続くことになります。

自発的な家族計画のための権利を守るために、そしてすべての女性と少女の権利と選択のために共に活動していきましょう。

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