現在地

紛争が始まってから、約10万人ものウクライナ難民が国境を越えてモルドバに避難してきています。

 

現在、その約半数がモルドバに留まっています。難民の多くは子どもを連れた女性や高齢者たちです。

 

国連人口基金(UNFPA)は、女性の衛生管理をサポートするのに最低限必要な物資を詰めた「ディクニティ(尊厳)キット」を配布しています。また、UNFPAはリプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)サービスに関する情報を提供し、妊産婦を適切な医療施設へと紹介しています。

 

ウクライナ難民たちは、モルドバ各所にある避難所に滞在しています。首都キシナウにあるサッカークラブ「ジンブル」の難民センターもその一つで、衛生施設や食事の提供を行っています。UNFPAのスタッフが同センターを訪れた時、難民たちの中に二人の妊産婦がいました。

 

今後3ヶ月間で約8万人のウクライナ人女性が出産を控えているとされていますが、彼女たちの多くが必要な母子保健へのアクセスを失っています。そのため、出産が幸せに満ちた瞬間ではなく、命を脅かす出来事になる人が出てくる恐れがあります。

 

軍事攻撃の影響は地域全体にまで及んでいます。この紛争により、200万人以上*の人々が近隣のポーランド、モルドバ、スロバキア、ハンガリー、ルーマニア、その他のヨーロッパ諸国などへと避難しています。

 

*2022年3月7日現在の数字を使用しています。

 

本文は当該記事を、駐日事務所にて翻訳・編集したものです。

 

関連情報

【NHK】ウクライナ 避難先地下で女性出産余儀なく UNFPA危機感示す

【BBC World】UNFPAウクライナ事務所長 ハイメイ・ナダルのインタビュー

【Sky News】UNFPA東欧・中央アジア地域事務所長 ジュリア・ヴァレーゼの報告

 

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ウクライナで活動を行っているUNFPAは現在、ロシアによる軍事侵攻と被害の拡大により、甚大な被害を受けた女性と少女たちの命と尊厳を守るための人道支援活動を拡大しています。そのための「ウクライナ緊急支援寄付」を立ち上げ、皆さまのあたたかいご支援、ご協力を呼びかけています。

 

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