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スウェーデン政府は昨日、国連人口基金に対してさらに2,000万スウェーデンクローナ(SKr、約210万米ドル)を供与するとした政府決定を発表した。これにより、スウェーデンの2002年における拠出金は、1億6,500万SKrから1億8,500万SKrとなる。

スウェーデンの開発協力・移民および庇護政策大臣ヤン・O・カールソン(Jan O. Karlsson)氏は声明の中で、「我々は、女性の権利とリプロダクディブ・ヘルスを増進するための国連人口基金による重要な努力が、米国の支援撤退決定によって阻害されることを認めるわけにはいかない。」と述べた。米国政府当局は去る7月に、議会が国連人口基金に対して計上した3,400万米ドルの拠出を見合わせる決定を発表していた。

カールソン氏は次のようにも述べた。「(米国の決定により、)望まない妊娠、危険な中絶、妊産婦死亡、性感染症、幼児死亡を予防するための努力が妨害されることになる。」、「スウェーデンが国連人口基金に対する支援を増やすことで、我々はこの由々しき事態が改善されるよう支援したいと思う。スウェーデンは、国連やその他の場面において、ジェンダーの平等、セクシュアリティ、HIV/AIDSなどの問題の重要性を訴えることに積極的に貢献してきた。これまでなされてきた進歩を守るために、できることをやらねばならない。」

スウェーデンは、オランダ、ニュージーランドと並んで、2002年の対国連人口基金拠出額を増大した国である。

国連人口基金は世界142ヵ国でプログラムを実施している、人口分野では世界最大の国際機関である。1969年の設立以来、リプロダクティブ・ヘルスの向上と持続可能な開発を支援するために開発途上国へ約56億米ドルを拠出してきた。