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カンボジア:日本政府、UNFPAを通じてコロナ渦における強靭な保健システム構築に117万5,000米ドルを提供

カンボジア:日本政府、UNFPAを通じてコロナ渦における強靭な保健システム構築に117万5,000米ドルを提供

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カンボジア:日本政府、UNFPAを通じてコロナ渦における強靭な保健システム構築に117万5,000米ドルを提供

calendar_today 09 5月 2022

プノンペンで行われたプロジェクト開始式にて。左よりUNFPAカンボジア代表ムリロ・ゴールデン、カンボジア計画省政務官、カンボジア教育・青年・スポーツ省政務官,、カンボジア女性省大臣、在カンボジア日本国大使館・狩俣篤志公使、カンボジア保健省政務官、UNFPA
プノンペンで行われたプロジェクト開始式にて。左よりUNFPAカンボジア代表ムリロ・ゴールデン、カンボジア計画省政務官、カンボジア教育・青年・スポーツ省政務官、カンボジア女性省大臣、在カンボジア日本国大使館・狩俣篤志公使、カンボジア保健省政務官、UNFPAカンボジア助産専門官・増田)

20225月9日 東京/プノンペン

カンボジア:日本政府、UNFPAを通じてコロナ渦における強靭な保健システム構築に117万5,000米ドルを提供

 

日本政府は、令和三年度補正予算から国連人口基金(UNFPA)を通して、アジア太平洋、中東、東南部アフリカ、西・中央アフリカの4地域13か国へ925万9141米ドルの支援を決定しました。このうち約117万米ドルは、カンボジアでより脆弱な立場に置かれている女性や若者達が、COVID-19流行下でも継続して性と生殖に関する健康及び母子保健サービスを受けられるよう、強靭で対応力のある保健システムを構築するために使われます。

COVID-19の流行により、世界各地で性と生殖に関する保健サービスへのアクセスが阻まれており、カンボジアもその例外ではありません。COVID-19の感染拡大は全州に及び、女性と新生児の命を救うために不可欠な産科救急ケアを含む性と生殖に関する保健サービス提供が滞り、母親や女性達の保健サービスの利用状況にも影響が及んでいます。加えて、助産師や医師を対象とした対面式の研修が中止されるなど、医療ケアの質を保障するために欠かすことの出来ない医療従事者の人材育成にも影響は及んでいます。一方で、より多くの人々がインターネットでジェンダーに基づく暴力被害に関する情報やサービスを検索していることが明らかになっており、女性に対する身体的・精神的暴力の増加が喫緊の課題となっています。またパンデミックによる学校閉鎖により、多くの少年・少女達が性と生殖に関する健康権利について教育を受け、知識を得る機会を失っています。このかつてない規模のパンデミックは、新興感染症が、脆弱な立場にある人々がすでに抱えている格差をより拡大させるという事実を浮き彫りにしました。未だに続くCOVID-19への対策に加えて、今後起こりうる危機に対応出来るよう、保健システムを包括的に強化する必要があります。

UNFPAカンボジアの支援する緊急産科ケア施設にて助産師のケアを受ける出産後の母子。パンデミック時には、これらの産科施設もコロナ対応に追われ、母体搬送や産科救急ケアの提供に影響が及びました。
UNFPAカンボジアの支援する緊急産科ケア施設にて助産師のケアを受ける出産後の母子。パンデミック時には、これらの産科施設もコロナ対応に追われ、母体搬送や産科救急ケアの提供に影響が及びました。

UNFPAカンボジアは、日本政府からのこの度の支援を受け、カンボジア保健省、女性省、教育青年スポーツ省と共に、以下の活動を実施します。

  • カンボジア北東部の緊急産科ケア施設の機能向上:緊急搬送用の救急車両や産科救急に必要な医療機材の供与
  • 医療従事者の能力強化と必須母子保健サービスの継続的な提供:医療従事者向けのオンライン研修の全国拡大と産科オンライン診療の導入
  • 性と生殖に関する健康権利についての情報とサービスへのアクセス向上:女性、若者、暴力被害者に向けたオンラインの情報共有プラットホームの導入

駐カンボジア日本国特命全権大使の三上正裕氏は、「性と生殖に関する情報と保健サービスへの普遍的なアクセスを確保することは、女性、新生児、若者の命、尊厳、安全を守り、彼らの健康で幸福な生活を促進するために不可欠です」と述べています。そして、「日本政府は、COVID-19危機への対応と今後の復興において、カンボジア王国政府を支援することを約束します。私たちはUNFPAを通じて、特に脆弱な立場にある人々に持続的かつ大きなインパクトをもたらすことで、持続可能な開発目標の中でも『目標3:すべての人に健康と福祉を』及び『目標5:ジェンダー平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る』 の達成に向けた取り組みを推進することが出来ると確信しています」と続けました。

UNFPAカンボジア代表のムリロ・ゴールデンは、「日本政府と日本国民からの本プロジェクトに対する迅速かつ寛大な支援に心から感謝します。このプロジェクトは、COVID-19の世界的流行という前例のない状況の中で、カンボジアでより脆弱な立場にある人々が、性と生殖に関する質の高い保健サービスと情報にアクセスできるよう強靭で対応力のある保健システムの構築を支援します。UNFPAは本支援を受けて、母子の命を救うための緊急産科ケア施設を強化し、デジタル技術を活用することにより、『より良い復興』としてより優れた保健システムの構築に取り組み、すべての人々の健康と幸福の促進に貢献します」と話しています。

国連人口基金(UNFPA)について

UNFPAは、すべての妊娠が望まれ、すべての出産が安全に行われ、すべての若者の可能性が満たされるために活動する国際機関です。カンボジアでは1993年より事務所を置き、持続可能な開発目標(SDGs)および国際人口開発会議(ICPD)行動計画の達成、すなわち性と生殖に関する健康・権利に関連するサービスと情報に全ての人がアクセスできること、妊産婦の削減などを目指しています。

 

問い合わせ

国連人口基金 カンボジア事務所

増田智里  助産専門官

Phnom Penh Centre (North Building), 5th Floor, Room 526, Tonle Bassac, Chamkar Mon Phnom Penh, Cambodia

Tel.: +855-23 215 519/216 295, Email: masuda@unfpa.org