ラテンアメリカおよびカリブ諸国におけるミレニアム開発目標の会議で作成された中間報告で、地域のヘルスケア改善と妊産婦死亡の削減のための6つの方策が提言された。報告書はメキシコ大統領ビセンテ・フォックス(Vicente Fox)と現在メキシコシティに駐在しているいくつかの国連機関によって発表された。
統計から、地域内で妊産婦死亡に大きな格差があることが明らかになった。ウルグアイ、チリ、キューバ、セントルシア、アルゼンチン、ブラジル、コスタリカの少数グループでは、妊産婦死亡率が50/10万人以下である一方、ハイチは520/10万人という、非常に高い率であった(グラフ参照)。
報告書の提言内容:
・ 貧困、ジェンダー、人種、民族、年齢に影響を与える不平等なヘルスケアへのアクセスの実質的削減
・ 社会保護計画に基づいた、健康保険の向上
・ ヘルスケアに支出する公共部門の増加
・ 新たなプライマリー・ヘルス・ケア方針による利用者の積極参加
・ 病院や医療設備などの公衆衛生インフラの改善
・ ミレニアム開発目標の保健医療関連項目達成に影響を持つ政策および行動計画の策定
メキシコの国連人口基金(UNFPA)カントリーサポートチーム(CST)所長 ロゲリオ・フェルナンデス・カスティヤ(Rogelio Fernandez Castilla)は「妊産婦死亡率は女性の権利と貧困の問題に密接に関連しています。それはジェンダーの不平等を指し示すものでもあります。この問題は、健康に関連する問題よりもずっと大きいのです。」と述べた。
妊産婦の健康の改善は、ミレニアム開発目標5である。行動目標は、1990年から2015年の間に妊産婦死亡率を3/4減少させることである。この開発目標は、2000年9月ニューヨークで開催されたミレニアムサミットで世界の指導者たちによって合意された。