プレスリリース
UNFPAが武田薬品工業と共に 「2 Hours to Life(命を救うまでの2時間)」 プロジェクトを創設し 、ベナン、トーゴ、コートジボワールで母子救命サービスを開始
2022年5月16日ーニューヨーク/2022年5月17日ー東京
性と生殖に関する健康を推進する国連機関であるUNFPAは、武田薬品工業株式会社(以下、武田薬品工業)と共に、ベナン、コートジボワール、トーゴの3か国において「2 Hours to Life(命を救うまでの2時間)」プロジェクトを創設します。このプロジェクトは、90%の妊産婦が2時間以内に救命救急サービスを利用できるようにすることで、ベナンとコートジボワール、トーゴの3か国において、約100万人の妊産婦と新生児の命を救うことを目指しています。プロジェクト創設に当たり、UNFPAと武田薬品工業は5年間のパートナーシップを締結し、武田薬品工業は約9百万米ドル(約11.7億円)を寄付することを決定しました。
世界では、毎日800人以上の女性が妊娠中および出産前後の産科合併症で亡くなっています。つまり、約2分に1人の割合で女性が亡くなっていることになります。こうした妊産婦死亡の多くはサハラ以南のアフリカ地域で起きており、質の高い緊急産科・新生児ケアへの迅速なアクセスが困難なことに起因しています。プロジェクトでは、ベナン、トーゴ、コートジボワールで妊産婦と新生児に質の高いケアを提供する33の産科センターの地域ネットワークを支援することで、この課題の解決に取り組みます。産科センターの地域ネットワークを強化することで、地域の女性や少女は、産科フィスチュラなどの産科・新生児に関する合併症に対応できる医療センターまで、2時間以上かけて移動する必要がなくなります。
さらに「2 Hours to Life」プロジェクトでは、遠隔医療、医療サービスを必要とする人々に確実に届けるためのドローン、最先端モバイル、GPS技術の開発など、遠隔地からも質の高い緊急産科・新生児ケアにアクセスできるよう、革新的なソリューションを活用して問題解決に取り組みます。 これらのソリューションは、現在、産科および新生児ケアサービスへのアクセスを妨げている社会、輸送、および財政的な課題に対処するものです。
母子の安全を守ることは、人権の保障のためには不可欠であり、UNFPAの活動の中核をなすものでもあります。UNFPAは、武田薬品工業の支援のもと「2 Hours to Life」プロジェクトを通して当該地域全体の保健医療システムの強化を通してこの目標を達成していきます。
UNFPA本部(ニューヨーク) メディア担当者:
Eddie Wright: ewright@unfpa.org; +1 917 831 207
UNFPAの活動
国連人口基金(UNFPA)は、リプロダクティブ・ヘルス/ライツを推進し、すべての妊娠が望まれ、すべての出産が安全に行われ、全ての若者の可能性が満たされるために活動する国連機関です。UNFPAは、リプロダクティブ・ヘルス/ライツ関連のサービス・情報に全ての人がアクセスできること、妊産婦死亡の削減などを目指しています。また、家族計画、質の高い母子健康ケアサービス、包括的な性教育を含む、幅広い性と生殖に関する健康サービスへのアクセスを支援しています。