UNFPAエチオピア事務所は、日本政府の支援により、緊急医療機器を備え付けた救急車一台と超音波診断装置、医療施設用ベッド、分娩台、ベッドシーツ、ブランケット等の医療機器と関連物資、総額23万米ドル相当をアムハラ州とベニシャングルグムズ州に供与しました。
これらの救急車と医療機器は、緊急時における妊産婦や新生児の安全な搬送システム、及び包括的で質の高い妊産婦保健サービス提供の強化に役立てられます。
在エチオピア日本国大使館の伊藤恭子特命全権大使は、「この日本政府の支援によるプロジェクトは、性と生殖に関する健康とジェンダーに基づく暴力に関する、質の高い情報とサービスを35,160人の女性、女児、若者らに届けることを目的としています。また、私たちが国内外で多くの困難に直面する中で、個々の尊厳が軽視されることなく、最も脆弱な立場に置かれている人々の声に耳を傾けなければいけません」と述べました。
内戦の影響を受けた前述の二州では、保健システムとサービスの提供、特に性と生殖に関する健康やジェンダーに基づく暴力に関する情報とサービスへのアクセスが困難でした。「本日、供与された救急車と医療機器は、UNFPAの掲げる、妊娠・出産による妊産婦の死亡、家族計画サービスへのアクセスが満たされない状況、ジェンダーに基づく暴力と児童婚などの有害な慣習、の三つをゼロにするミッションを2030年までに達成することに貢献するでしょう」とUNFPAエチオピア事務所代表のコフィー・コウアメは述べました。
日本政府の支援は、UNFPAが人道危機禍においてニーズの高まる、命を救うための性と生殖に関する健康とジェンダーに基づく暴力に対する支援を届けることに必要不可欠です。日本政府は、2022年12月にUNFPAに対して114万米ドルを拠出し、その支援によりUNFPAは総計60トンの医療機器と物資、救急車一台を供与しました。
このプロジェクトは、UNFPAの第9次国別プログラム(2020~2025年)の一部として、エチオピアの国家レベル、および州レベルにおける保健サービス提供システム、また命を救うための性と生殖に関する健康とジェンダーに基づく暴力に関する情報とサービスの提供の強化に貢献しています。
今回の供与式には、他にもエチオピア政府保健省保健副大臣、アムハラ州保健副局長、ベニシャングルグムズ州保健局長、エチオピア助産師協会代表、日本大使館の方々が出席しました。