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エイズが発見されてから25年経った今年、国際機関、NGO団体や科学機関の代表が集まり、80年代初期から始めた研究の成果について話し合う予定である。

国連人口基金(UNFPA)は会議期間中、特に若者間のHIV/エイズ女性化傾向を強調する。国や地域によっては、HIV感染している若者(15-24 歳)のうち76%が女性である。また世界でHIV感染している女性の76%はサハラ以南アフリカに住み、カリブ海周辺ではHIV感染している人々の51%が女性である。またアジアでも女性の感染率は増加し続け、今では30%となっている。何百万もの妊産婦が、必要な抗レトロウイルス治療を受けられないため、胎児を感染から守ることができない状況である。

国連人口基金は討論会やサテライト会議に参加し、有効ではあるが最貧かつ危険な国々の女性や若者には支援の手が行き届いていない現状のプロジェクトについて言及する予定である。また、HIV/エイズ予防策と性と生殖に関する健康、物資の安全供給、母子感染予防、社会的に弱い立場に置かれているグループや若者と結びつける必要性を呼びかけるイベントにも参加する予定である。これまで支援の手が届かなかった思春期の少女や母親のHIV感染予防のためのHPVワクチンの役割について議論をするサテライト会議には特に注目が集まっている。また若者による事前会議も行なわれる。

8月10日(木)
内容: 若者による事前会議 参加者:世界中から250人の若者が集まり、本会議で取り上げられる内容を討論会やサテライト会議などで話し合う。
時間:午前9時から
場所:トロント大学 医学部校舎

8月11日(金)
内容:Chasing the Dream (夢を追う):開会式では、若者の活力、創造力、可能性を称える。
参加者:医療ジャーナリストで唯一ピーボディー賞、ジョージ・ポーク賞、ピューリツァー賞(2度)を受賞した著者である、ローリー・ギャレットを含む。ギャレット女史はベストセラーとなった「カミング・プレイグ―迫りくる病原体の恐怖」と「崩壊の予兆―迫りくる大規模感染の恐怖」の著者でもある。また、モントリオールのバンドThe StillsとHIVに感染している女性によるそれらの女性のためのNPO団体"The Positive Voice Theatre"一座によるエンターテイメントが予定されている。他のゲストには国連人口基金のHIV/エイズ部長スティーブン・クラウス(Steven Kraus)や写真展の若者の1人ジェイソン・リチャード(Jason Richards)などが含まれる。
時間:午後8時から10時
場所:トロント大学 ハート・ハウス 大ホール
ウェブサイト:www.chasingdream.org

8月12日(土)
内容:ユースフォースの出陣式
時間:午後7時
場所:トロント Olympic Spirit

8月13日(日)
内容:若い少女や女性のHIV予防策を改善するHPVワクチンの潜在効力について。HIVに関する認識とこれまで支援の手が届かなかった人々のHIV予防のためのHPVワクチンの効果について、サテライト会議で発表。HPVワクチンとは性感染症予防のために開発された初の生物学的処置である。
参加者:国連人口基金リプロダクティブ・ヘルス部長アルレッティ・ピネ(Arletty Pinel)が講演する。
時間:午後2時45分から4時45分
場所:Skills Building Room 9

内容:女性と少女のためのハイレベル会議:この会議では、なぜ女性や少女の間でHIV感染率が未だ急上昇中なのかという問題について根本から話し合い、証拠を提示しながら、対策や障害、機会について議論する予定である。
参加者:国連人口基金事務局次長マリー・シモネン(Mari Simonen)が講演をする。時間:午後2時半から4時
場所:フェアマウント・ロイヤル・ヨーク・ホテル

8月14日(月)
内容:若い女性のエンパワーメントを通じて社会に変化をもたらす。若い女性と共に働く人々に、どのようにして女性たちを力づけ、地域のリーダーや活動家に育て上げるかを示すため、国連人口基金とYMCA(キリスト教青年会)がトレーニング・マニュアルの共同発表を行う。
時間:午前10時15分から10時45分
場所:会議室1

8月15日(火)
内容:若者を危機的状況から救うために、マスコミや教育、地域に根ざしたプロジェクトに関する国連人口基金、世界保健機関(WHO)、国連児童基金(UNICEF)、国連エイズ合同計画(UNAIDS)の合同研究成果について。
参加者:講演者には、国連人口基金事務局次長マリー・シモネン、ステファン・ルイス(Stephen Lewis)事務総長アフリカHIV/エイズ特使、ジョイ・フマフィ(Joy Phumaphi) WHO事務局長補佐を含む。
時間:午後6時から8時
場所:会議室2

8月16日(水)
内容:今日の疫病へのニーズを満たすための基礎を見直す。討論者たちは伝統的なアプローチの限界について分析し、どのようにして現在のプログラムを改善していくのかを検討する。
時間:午前7時から8時
場所:Skill Building, Room 7

内容:共通性について探る:HIV/エイズ対策に性と生殖に関する健康プログラムを統合する。
時間:午後4時15分から5時45分
場所:会議室3 内容:記者会見:予防へ向けて協力を 若者のための効果的なHIV予防策を検討し共同報告(上記参照)を発表する。
時間:4時から4時45分
場所:報道センター ルーム 2

8月17日(木)
内容:記者会見:HIV予防と男性の割礼
時間:正午 場所:報道センター ルーム3

内容:MTV (ミュージックテレビジョン)48 Fest:若者による8本の短編映画。MTVが8チームの若者グループに題目、撮影機器を提供する。それぞれのグループは、48時間で脚本作りから、撮影、編集までを行い、HIV/エイズに関する8本のドキュメンタリー・フィルムを制作する。国連人口基金とMTV Staying Aliveが主催し、受賞作品は夕方のイベントで選ばれる。
参加者:K'naan他特別ゲストによる公演も予定されている
時間:午後8時 場所:MTVコンサートホール