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助産師は、安全に出産をする手助けをすることにより、女性の命を守る仕事を日々つかさどっています。産前産後、そして出産時に適切なケアを受けることで、女性が命と引きかえに出産に臨む必要がなくなります。女性の健康は家族の健康に、そして家族の健康は地域社会や国全体のウェル・ビーイング(良好な状態)の促進につながります。

今日の国際助産師の日に際し、国連人口基金(UNFPA)は、世界中の助産師に敬意を表すとともに、助産師を育成し、必要なところに必要な人材が確保されるためのさらなる投資を求めます。パートナーと協働し、国連人口基金は助産を世界に広めるための新たな事業を始めています。

1分に1人の女性の命が、出産と引きかえに失われています。地域社会に必要とされる助産師が確保されれば、妊産婦の命を守ることができるのです。誰もがリプロダクティブ・ヘルスに関するケアとサービスが受けられる社会を実現し、国連ミレニアム開発目標のゴール5「妊産婦の健康の改善」を達成するには、各国政府による助産師への投資が必要です。

世界中で33万4千人の助産師が緊急に必要とされています。女性の命を救うため、助産師は困難な状況下での活動を余儀なくされることが多く、仕事を続けるためには、十分な待遇を整えるなどの対応が求められています。

助産師が適切な訓練や支援を受け、地位を保障されることは、経済的かつ質の高い母子保健の推進策となります。助産師は、産前産後そして出産時のケアを行う際に、妊産婦が女性が妊娠合併症を引き起こしたり、予測のつかない事態が発生した時に生死を分かつ鍵を握るのは助産師です。また、家族計画などのリプロダクティブ・ヘルスに関する情報およびサービスを助産師が提供することにより、妊娠間隔をあけることが可能になります。

こうしたサービスが広くそして手ごろな値段で普及した場所では、妊産婦および新生児死亡が削減、また家族と地域社会のウェル・ビーイングが改善されています。

出産時に適切なサービスを受けることができる保健システムこそが実際に機能しているシステムといえます。安全な出産に必要な医療サービスを提供できれば、その他の緊急事態にも対応できるでしょう。 助産師の仕事は基本的な保健サービスの中核であり、また保健システムを強化するものでもあります。

助産ケアは妊産婦および新生児死亡を削減し、家族、地域社会そして国家に貢献するものです。「国際助産師の日」の今日、国連人口基金は、質の高い助産ケアを実現する支援を新たにしていくことを表明します。