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ヨーロッパ連合(EU)は、2004年度UNFPAに対する7500万ドルの新規拠出を決定した。この資金は開発途上国におけるリプロダクティブ・ヘルス用資機材の購入に充てられる。

この拠出の決定は、本日(14日)、国連総会での国際人口開発会議(International Conference on Population and Development、ICPD)の10周年特別セッションで発表され、国連人口基金はこの決定に対し直ちに歓迎と感謝の意を表した。

オランダのハンス・ヴァン・デン・ブルック(Hans van den Broek)EU議長国特使はこの決定に際し、「EU加盟国25カ国と欧州委員会は共同して、リプロダクティブ・ヘルス用資機材購入費の2004年度不足分7500万ドルを『国連人口基金リプロダクティブ・ヘルス用資機材基金(Reproductive Health Commodity Fund)』に拠出します」と述べた。国連人口基金の試算によれば、この拠出によって他国からの援助に頼らざるを得ない49の開発途上国に対して、 2005年度必要とされるHIV感染予防用の避妊薬(具)とコンドームの提供が可能になるという。

ブルック特使はさらに、「国連人口基金の研究・分析では、性と生殖に関する医療はさまざまな保健処置の中でも最も費用対効果の高いものである」と述べ、 100万ドル相当のリプロダクティブ・ヘルス用資機材を提供することによって、望まない妊娠を36万件、人工妊娠中絶を15万件、妊産婦死亡を800件、乳幼児死亡を1万1千件、5歳未満児死亡を1万4千件、防ぐことができるとつけくわえた。

トラヤ・オベイド国連人口基金事務局長は、「EUのこの暖かい申し出に対し、心より感謝いたします。この大金によって、世界中のたくさんの男女、とりわけ若い世代を救うことが可能になりました。必要とするすべての人にリプロダクティブ・ヘルス用資機材や医療を提供するというカイロ会議の目標に向け、国際社会はまた一歩大きな前進をしました」との談話を発表した。