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国連人口基金(UNFPA)は、24日に国連人口部が2050年における世界総人口の推計が91億人になるという報告を受け、HIV/エイズ感染蔓延の防止と適切な家族計画の実施は以前にもまして差し迫った課題であるとする声明を発表した。国連人口部の「World Population Prospect: The 2004 Revision」では、世界の人口は現在の約65億人から26億人増加して、91億人になると推計している。

2002年度版の同報告書では2050年の世界人口推計は89億人であったが、今回の報告書では約2億人上方修正されている。また、26億人という増加のほとんどが開発途上国でおこるとされており、開発途上国では2050年までに現在の53億人から78億人まで増加すると予測されている。特に、LDC諸国(Least Developed Countries、後発開発途上国)とされる50カ国では2050年までに現在の8億人から17億人になり、人口が倍増すると推計されている。一方、先進諸国では大きな変化はなく、約12億人で推移する見込みである。報告書では、将来の人口増加はこれからの出生率の推移に影響されるとし、「人口増加に歯止めをかけるには、適切な家族計画の実施とHIV/エイズの蔓延防止を確実にするほかない」とした国連事務総長の最近の報告に同調する形になっている。

トラヤ・オベイド国連人口基金事務局長は声明の中で、「こうした切迫した事態の中で、私たちは家族計画をはじめとするリプロダクティブヘルス・サービスをすべての人に保障するべく一層の努力をしていかなくてはなりません。同様に、HIV/エイズの予防や妊産婦死亡の削減、開発途上国における貧困削減に向けた努力も怠ってはならないのです。また、来週からは北京女性会議から10年を振り返る国際会議が始まります。女性の権利を向上させることで、彼女らの生活と健康、特に性と生殖に関する健康(リプロダクティブヘルス)を守っていくことはまさに緊急な課題です。開発途上国では、妊娠・出産に伴う合併症などで命を落とす女性が多すぎます。母親の死は、家族だけでなく社会全体にとって重大な喪失なのです。女性の地位向上を目指し、貧困からの脱却を図るためにもより一層の活動が必要です」と述べた。さらに、開発途上国での人口増加が著しいこと受け、オベイド事務局長は、「エイズによる死者のほとんどは開発途上国においてです。また、年間50万人もの女性が妊娠・出産に伴う合併症で亡くなっているのも開発途上国においてなのです。ドナー国による資金援助は、開発途上国におけるHIV/エイズ予防、妊産婦死亡の削減、経済発展のために欠かせません。資金不足の問題は、国際会議などでも開発途上国が再三訴えていることです」とドナー国による財政支援の必要性を訴えた。国連人口基金(UNFPA)は、24日に国連人口部が2050年における世界総人口の推計が91億人になるという報告を受け、HIV/エイズ感染蔓延の防止と適切な家族計画の実施は以前にもまして差し迫った課題であるとする声明を発表した。国連人口部の「World Population Prospect: The 2004 Revision」では、世界の人口は現在の約65億人から26億人増加して、91億人になると推計している。

2002年度版の同報告書では2050年の世界人口推計は89億人であったが、今回の報告書では約2億人上方修正されている。また、26億人という増加のほとんどが開発途上国でおこるとされており、開発途上国では2050年までに現在の53億人から78億人まで増加すると予測されている。特に、LDC諸国(Least Developed Countries、後発開発途上国)とされる50カ国では2050年までに現在の8億人から17億人になり、人口が倍増すると推計されている。一方、先進諸国では大きな変化はなく、約12億人で推移する見込みである。報告書では、将来の人口増加はこれからの出生率の推移に影響されるとし、「人口増加に歯止めをかけるには、適切な家族計画の実施とHIV/エイズの蔓延防止を確実にするほかない」とした国連事務総長の最近の報告に同調する形になっている。

トラヤ・オベイド国連人口基金事務局長は声明の中で、「こうした切迫した事態の中で、私たちは家族計画をはじめとするリプロダクティブヘルス・サービスをすべての人に保障するべく一層の努力をしていかなくてはなりません。同様に、HIV/エイズの予防や妊産婦死亡の削減、開発途上国における貧困削減に向けた努力も怠ってはならないのです。また、来週からは北京女性会議から10年を振り返る国際会議が始まります。女性の権利を向上させることで、彼女らの生活と健康、特に性と生殖に関する健康(リプロダクティブヘルス)を守っていくことはまさに緊急な課題です。開発途上国では、妊娠・出産に伴う合併症などで命を落とす女性が多すぎます。母親の死は、家族だけでなく社会全体にとって重大な喪失なのです。女性の地位向上を目指し、貧困からの脱却を図るためにもより一層の活動が必要です」と述べた。さらに、開発途上国での人口増加が著しいこと受け、オベイド事務局長は、「エイズによる死者のほとんどは開発途上国においてです。また、年間50万人もの女性が妊娠・出産に伴う合併症で亡くなっているのも開発途上国においてなのです。ドナー国による資金援助は、開発途上国におけるHIV/エイズ予防、妊産婦死亡の削減、経済発展のために欠かせません。資金不足の問題は、国際会議などでも開発途上国が再三訴えていることです」とドナー国による財政支援の必要性を訴えた。