国際的キャンペーン「ジェンダーに基づく暴力に反対する16日間」のために作成された映像「Reversing the Trend」。
この1つの動画が世界中で話題を呼んでいます。
※この動画には一部ショッキングな描写が含まれています。ご注意ください。
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「世界人権デー」の12月10日に向けて、11月25日からの16日間、国際的キャンペーン「ジェンダー(社会的性差)に基づく暴力に反対するための16日間の行動」が実施されています。このキャンペーンは世界中で行われており、この一環として国連人口基金(UNFPA)が紹介している「変化を求める16の声」には、老若男女、職業や立場、国境を越えた様々な人が参加。児童婚を経験したエチオピア出身の女性や、ウガンダで男女の平等を訴える10歳の少女、ニカラグアで家庭内暴力の撲滅に取り組む裁判官などが「ありとあらゆる形で、変化の可能性を共に示そう」と訴えています。
この「変化を求める16の声」の参加者のなかでも、大きな反響を呼んでいるのは、パレスチナ出身のメイクアップアーティストのランド・ジャラッラーさんの映像です。女性を美しくするツールであるメイクを使い、彼女は自らを「女性に対する暴力の犠牲者」に変身させています。映像の冒頭では、片目が腫れ上がり、鼻から血を流す女性の姿と共に「女性に対する暴力は、世界で最も多く行われている人権侵害の1つ。3人に1人の女性が、何らかの暴力を経験しています」という衝撃的な事実を伝えています。そう、未だに世界では、数多くの女性が身体的・性的な暴力を経験しているのです。こうした暴力は、一生涯残る障害や望まない妊娠など、女性の体に甚大な影響を及ぼすだけでなく、深い心の傷をも負うことになります。
この動画は大きな話題を呼び、CNNやワシントンポストなど、大きなメディアでも取り上げられました。映像のように、暴力の傷跡を時間的に”巻き戻す”ことはできませんが、暴力の蔓延を食い止めることは可能です。UNFPAでは、ジェンダーに基づく暴力を世界からなくすために、活動を続けています。11月25日の「女性に対する暴力撤廃の国際デー」に寄せて発表された、国連人口基金事務局長のババトゥンデ・オショティメインのメッセージもぜひこちらよりご覧ください。
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