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11月15日「80億人の日」
『世界人口推計-2022年改訂版-(World Population Prospects, the 2022 Revision)』によると、2022年11月15日に世界人口は80億人に到達するとされています。
今後世界人口は、2080年代に約104億人でピークに達し、2100年までその水準が維持されると予測されています。
人口増加の半分以上がアジアやアフリカなどに集中しており、世界全体では人口増加は鈍化しているとみられています。これにより、生産年齢人口の増加につながり経済成長に寄与するとされる一方、今後新たに増加すると予測される10億人(80億人から90億人)の内4億人以上が65歳以上の高齢者である等、人口の高齢化が問題視されています。
UNFPAはこれらの人口動態に関する課題について、人口的解決が必要とは限らないと考えています。各国政府は人口問題に対処するために出生率などの数値に着目し政策を実施する傾向がありますが、こうした政策は時に強制的なものとなり、人々のセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツなどの人権を侵害する可能性があるからです。
つまり、人口の増加や減少そのものが問題なのではなく、市民の一人ひとりが現代社会で活躍できるような生活の質を提供することに焦点を当てる必要があります。さらに、リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(生殖に関する健康・権利)と女性の身体について語らずに人口問題を語ることはできません。今後増加すると予測される10億人の生活の質の向上に向けて、すべての出産が意図されたものとなるよう家族計画サービスや質の高い妊産婦ケアサービス、そしてセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツに関する情報へのアクセスを保障する必要があります。
UNFPAでは、世界人口が80億人に達すると推定される11月15日を「80億人の日」として記念し、この日を通して人口動態の現状や私たちの社会が直面している課題について考えるきっかけとなるよう「#8BillionStrong」キャンペーンを行うなど、国際社会に呼びかける活動を行なっています。
参考資料: