3月27日夜、15年ぶりに実施されたナイジェリアの国勢調査がすべて終了した。最後の2日間は、全国民が間違いなく調査されているかどうか、全体データの頭数を確認するための追加日程であった。
ナイジェリアという、アフリカ大陸で最も人の多い国家に一体何人の人間が住んでいるのかを調査するこの大事業を遂行するにあたり、国連人口基金 (UNFPA)はナイジェリア政府に技術的専門知識を提供した。一週間にわたった調査期間中、ナイジェリアの36の州のうち21州の現場で、国連人口基金の国勢調査モニタリング専門家が活動を行った。
国連人口基金ナイジェリア事務所長のNiangoran Essaは「ナイジェリア政府が公正で正確な国勢調査を実施するため、誠意と意欲をもって最大限の努力を払ったのは明らかです。国連人口基金は今後も、この一大事業が成功裡に終了するよう、出来る限りの技術的支援を惜しみません」と述べている。
国勢調査の担当政府部署である国家人口審議会では、調査に先立って幹部4人を国連人口基金に派遣した。彼らは、調査データの帳票処理・分析担当者を訓練する教官を指導するための、「教官の教官」としての訓練を受けたのである。政府広報局からも69人の担当官が国連人口基金による情報・教育・コミュニケーション技術のトレーニングを受け、国民への広報活動に役立てた。さらに国連人口基金は、70人のジャーナリストに対して、国勢調査データを適切かつ正確に報道するための説明を行った。
国勢調査の事前準備として、もう一点重要だったのが、国民一般に調査に対する基礎的な認識をもってもらうことだった。国連人口基金を通じた欧州連合 (EU)の資金協力により、ラジオとTVでの宣伝キャンペーンが実施され、人々に国勢調査の何たるかが伝えられた。国連人口基金はまた、国家人口審議会のウェブサイトについても技術的支援を提供した。
今回の国勢調査のための国連人口基金の支援は、実はさらに以前からなされていた。調査計画の基礎を固めるにあたり、国連人口基金はナイジェリア政府の戦略的計画文書策定を技術的に支援した。さらに、国勢調査に関する認識・態度調査が実施され、国民のどれだけが国勢調査について聞いたことがあるかを査定すると共に、最も多くの人々に実際に調査するためにはどのような方法・手段がふさわしいかを検討する上で活用されたのである。
国家人口審議会のSamu'ila Danko Makama議長は国勢調査の開始を発表した先週の記者会見で、次のように発言した。「この2年間というもの、我々人口審議会は正確で信頼性があり、納得できる国勢調査を行うためにこれ以上ないほど真剣に取り組み、国際開発機関や、国内の州政府はじめ地方自治体とも密接に連携を保ってきました。ですから、私は全ての国民の皆さんに対し、こう申し上げます-わが国の2006年人口・住宅調査は、正確で信頼性があり、納得のできる結果になることでしょう。」
フィールド調査は終了したが、国連人口基金ナイジェリア事務所のモニタリング評価担当官であるOsaretin Adonriによれば、今後さらに多くの政府担当者が訓練を受け、今回収集されたデータをこれからのナイジェリアの社会経済的国家計画に役立てるための分析手法などを学ぶことになっている