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10月11日「国際ガールズ・デー」に寄せてー事務局長ナタリア・カネム

10月11日「国際ガールズ・デー」に寄せてー事務局長ナタリア・カネム

Statement

10月11日「国際ガールズ・デー」に寄せてー事務局長ナタリア・カネム

calendar_today 08 10月 2020

10月11日は「国際ガールズ・デー」です。ジェンダー不平等や女性に対する暴力等、世界中の女性たちが直面している問題に国際社会が協力して取り組むために2011年12月19日、国際連合によって採択された国際的な記念日です。

 

UNFPA事務局長ナタリア・カネムは、10月11日「国際ガールズ・デー」に際し、以下の声明文を発表しました。

 

 

少女たちの声を聞き、彼女たちの権利を守りましょう

 

 

全ての少女たちは声を上げる権利、そしてその意見が聞き届けられる権利を持っています。

 

今日、この国際ガールズ・デーの日に、彼女たちの声に耳を傾け、その意見を支持することを約束しましょう。

 

彼女たちの声は、家や学校、公共の場、いたるところで無視されています。世界中の何百万もの少女たちが、女性性器切除(FGM)や児童婚、その他の有害な慣習のために沈黙を強いられています。こうした慣習は少女たちの自分の体に関する自己決定権や自立性を侵害するだけでなく、彼女たちの自信失わせ、人生において十分な説明を受けて選択をする機会をも奪うのです。

 

こうした慣習は一時のものであっても、その影響は一生続くのです。

 

そして、新型コロナウィルス流行の最中においても、そうした慣習が少女たちの身に起こり続けています。国連人口基金(UNFPA)とパートナーが行った研究によると、新型コロナウィルスの世界的流行により、2030年までに児童婚が1,300万件、FGMが200万件、数百万を超える従来の予測よりも増加する可能性があることが分かりました。若年妊娠も増加しています。ロックダウン下で学校にいられない少女たちは、非常に脆弱な立場に置かれています。

 

持続可能な開発目標2030に基づき、少女たちが取り残されることがないよう、私たちはより一層取り組む必要があります。私たちは今起こっている危機によって、全世代の未来が狂わされることを決して許してはなりません。すべての少女が自分の体と人生について自己決定を行うことができる、ジェンダー平等の実現に向けて私たちの取組みをさらに倍増させて強化していきましょう。正しい知識と技術を身につけ、平和な家庭、安全な学校、成熟したコミュニティに育まれ、法律と責務履行者によって保護されることで、少女たちはたくましく生き延びていく術を身に着けることができるのです。

 

思春期の少女たちの性と生殖に関する健康・権利は、子どもから大人の女性に向かう過程で、より重要なものになっていきます。いま、少女たちは自分自身の体や人生、自分が生きる世界について決断を下したいという願望や能力をもって、自分たちのニーズや夢の実現に声を上げ始めています。今度は私たちが彼女たちの声を聞く番です。

 


 

●UNFPAは、人類が直面している人口問題に、単なる「数」の問題ではなく、一人ひとりの「尊厳」に関する問題として取り組んでいます。是非、UNFPAが6月30日に発表した世界の人口問題の進捗や潮流についてまとめた「世界人口白書2020」もご覧ください。