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日本政府とUNFPAは、人道的危機にあるモルドバの女性と少女の健康、安全、尊厳を守るために、パートナーシップを締結しました。

国連人口基金(UNFPA)は、日本政府と協力し、人道的危機にあるモルドバの女性と少女の健康、尊厳、権利を守るために活動します。この新しいパートナーシップにより、UNFPAは危機に直面した女性、若者、高齢者が健康で安全に過ごせるよう、命を救う医療・保護サービスを提供し続けることができるようになります。

モルドバでは難民の3分の2以上が女性と少女であるため、ジェンダーに基づく暴力のリスクや、リプロダクティブ・ヘルスケアの必要性もより高まります。

日本政府が支援する105万ドルのプロジェクトにより、UNFPAは女性、若者、高齢者のための「セーフ・スペース(Safe Space)」を作り、コミュニティに根付いたジェンダーに基づく暴力に対する予防と対応サービスを提供する予定です。UNFPAはパートナー団体とともに、これまでに、女性や少女に安全で支援の整った環境を提供し、精神的サポートや必要な心理社会的ケア、性と生殖に関するヘルスケアの情報の提供を行う移動チームを含む28のセーフ・スペースを設立しました。この支援により、さらに2万人の人々の生活の再建に貢献することができます。

さらにUNFPAは、障害者やロマ族などの脆弱な人々に焦点を当て、被災者の状況に合わせた思いやりのあるケアを提供するために、サービス提供者の能力を高め、維持しています。

また日本の貢献により、性暴力の被害者が必要とする基本的かつ総合的な支援を受けることができるようになります。UNFPAは、被害者が安全かつプライバシーが守られた状況で質の高いレイプ後のケアを受けられるよう、救急医療ユニットを完備しています。​​医療従事者は、被害者のニーズに配慮しWHOの基準に沿ったケアを提供できるよう訓練を受けます。

UNFPAモルドバ事務所代表のニギナ・アバスザダは、「UNFPAとパートナー団体は、日本の皆様からの重要な支援に対して感謝の意を表します。この支援により、より多くのウクライナ人とモルドバ人の女性、若者、高齢者が命を救う支援とサービスを受けられるようになります。このパートナーシップにより、彼らの健康、安全、尊厳が向上し、危険な状況下にありながらも健康で充実した生活を送ることが出来るという大きな成果をもたらすことができるでしょう」と述べています。

山田洋一郎 駐モルドバ特命全権大使は、「ロシアのウクライナ侵攻以来、余りにも多くのウクライナ人が安全を求めて国を脱出し、さまざまな困難を経験しなければならなかったことは悲劇的なことです。この困難な時期に、モルドバの家族がウクライナ人難民を温かく、心を開いて受入れてくれたことに、私たちは深く感動しています」と述べ、続けて「日本がUNFPAを通じて行うこのプロジェクトが、最も弱い立場にある女性や子どもたちを、異国の地で更なる危険にさらされることがないよう支援されることを望んでいます」と述べました。

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