イエメンでの人道支援活動のため、日本政府は240万米ドルを性と生殖に関する健康(リプロダクティブ・ヘルス)を推進する国連機関である国連人口基金(UNFPA)に拠出しました。この新たな拠出により、壊滅的な紛争が続くイエメンで弱い立場に置かれている12万人以上の女性と少女の命を救うためのリプロダクティブ・ヘルスと保護サービスが利用できるようになります。
イエメンにおける保健と保護のニーズは、依然として計り知れません。人々の避難と保護メカニズムの崩壊により、女性と少女の暴力に対する脆弱性が劇的に増大し、630万人以上のイエメンの女性と少女が有害な伝統的慣習を含む様々な形態の暴力の危険にさらされています。
紛争により、イエメンの保健医療システムは深刻な被害を受けました。特に農村部や紛争の最前線の地域では妊娠中や授乳中の女性を含め、推定550万人の出産年齢期の女性がリプロダクティブ・ヘルスサービスのアクセスに関して厳しい困難に直面しています。必要不可欠な医薬品、物資、専門スタッフが極端に不足しているため、熟練した医療従事者による出産立ち合いは半数に満たず、保健施設での出産はわずか3分の1となっています。
在イエメン共和国日本国大使館の東和宏臨時代理大使は「日本は最も脆弱なイエメンの女性と少女を支援することに高い優先順位をおいており、UNFPAとのパートナーシップは彼女たちのニーズを満たす適切な支援を提供するために不可欠です」と述べました。
日本政府からの拠出金により、UNFPAは6つの保健施設に対し、緊急産科医療、妊産婦医療を提供するための医薬品、医療用品を供給することができます。さらに、4つのセーフ・スペースと2つの避難所への支援により、暴力や虐待のサバイバーが心理社会的支援、法的支援、収入を得る機会を提供することができます
UNFPAイエメン事務所代表のエンシュラー・アフマドは、「UNFPAは、特に最も脆弱なイエメンの女性と少女の保護と健康に対する日本の人々と政府の貢献に対し、深い感謝と敬意を表します。日本の支援は、9年以上にわたる紛争に苦しみ、最も脆弱な立場に置かれている女性と少女のために必要不可欠かつ命を救うサービスの継続を確保するための取り組みにおいて極めて重要です」と述べました。
これらは、UNFPAが日本の支援を受けて、世界中の女性と少女のためにどのように貢献してきたかを示すほんの一例にすぎません。柔軟で予測可能な人道資金の必要性が高まる中、UNFPAは日本のようなパートナーに支えられ、支援を動員し、最も弱い立場にある人々を含む何百万もの人々の命を守る活動を実施しています。
(2024年7月22日 イエメン、サヌア)
Japan contributes US$2.4 million to strengthen lifesaving services for Yemeni women and girls