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エイズが発見されてから25年が経った今日、国際社会の代表が国連に集まり、エイズ問題に対する世界各国での取り組みを検討することになった。5月31日から6月2日まで「国連のHIV/エイズに関する総会ハイレベル会合」が開催され、2001年国連エイズ特別総会以降、どれだけ状況が改善されたか、そしてこの総会で採択された「HIV/エイズに関する政治宣言」の実施状況とが吟味される。

この会合で国連人口基金(UNFPA)は、HIV/エイズの「女性化」、特に若い世代におけるこの問題を精力的に取り上げる。世界の特定地域では、女性が青年層(15歳~24歳)のHIV感染者の76%を占めている。国連人口基金は各国の政策決定者たちに対し、青年層や社会的弱者を対象としたHIV/エイズの予防や治療、関連する保健医療ケアをさらに充実させるべく政治的コミットメントを要望していくが、その一環として以下のようなイベントを計画している。

5月29日(月)
●ユースサミット
本会合を控えたプレイベントとして、世界各国でHIV/エイズ問題に取り組んでいるユース団体の代表が集まり、それぞれの団体のキャンペーン経験を発表し、会合での検討のためのインプットに備える。

場所:国連人口基金 (デイリー・ニュース・ビルディング)
時間:9:00 a.m.-5:00 p.m.

5月30日(火)
●「世界エイズ報告書2006」発表
国連人口基金事務局長トラヤ・A・オベイドがピーター・ピオットUNAIDS(国連合同エイズ計画)事務局長、アン・ヴェネマンUNICEF(国連児童基金)事務局長と共に「世界エイズ報告書2006」の発表に加わる。この報告書は、HIV/エイズ問題に関する各国の取り組みについて、現在までのところ最も包括的に全体状況を取りまとめた文書である。

場所:国連本部226号室
時間:11:00 a.m.-12:00 p.m.

5月31日(水)
●ドキュメンタリー・フィルム「ウェイク・アップ」上映会
モザンビークを舞台とするドキュメンタリー「ウェイク・アップ」(30分)を上映する。モザンビークでは、ようやく内戦が終結した直後、HIV/エイズが急速に蔓延していることが明らかになった。このフィルムは青年層がいかにHIVの影響を受けているかを探るとともに、HIV/エイズに対する人々の関心を呼び覚まし、予防を進めようとするいくつかのNGOの懸命な活動についても記録している。制作は"The Road to Baghdad"などの Simone Duarte。

場所:国連本部 「ダグ・ハマーショルド」オーディトリアム
時間:2:00 p.m.-3:00 p.m.

6月1日(木)
●パネル討論会3 「進むエイズの女性化を食い止める」
討論会のモデレーターは国連人口基金事務局長。今日HIV/エイズの影響は、男性よりも女性により深刻に表れている。討論会ではこの現象について、そしてこの傾向が社会や経済の状況変化にいかなる示唆を与えるのかについて議論がもたれる。

場所:国連本部 第二会議室
時間:10:00 a.m.-1:00 p.m.

●「ユース・コーカス(青年幹部会議)」
本会合の議論について若者たちが検討し、会合の成果を自分たちの国でどう生かせるのかについて話し合う。ナーネ・アナン国連事務総長夫人と国連人口基金事務局次長 和気邦夫が出席する。

場所:国連本部 第六会議室
時間:1:00 p.m.-2:00 p.m.

エイズ・キャンペーン運動家音声記者会見
ケニア、オランダ、米国でHIV/エイズに立ち向かう3人の青年活動家が電話を通じて行う音声記者会見。彼らの体験について、さらにそれぞれの国でHIV /エイズの蔓延を防ぐにあたり青少年が直面するさまざまな困難について語る。国連人口基金HIV/エイズ局長スティーブ・クラウスが出席。

時間:2:00 p.m.-3:00p.m.
参加を希望するマスメディアの方は、Micheline Kennedy(+1(202)326-8710)にご連絡ください。