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国連人口基金(UNFPA)は、先日ペルーで発生した地震による被災者25万人に対する緊急支援のために、85万ドル(約1億円)が必要とであると呼びかけた。この支援要請は、今週ジュネーブにて開始された、約3,700万ドル(約40億円)の緊急寄付金を呼びかける国連システム・ワイド・アピール(United Nations system-wide appeal)の一部である。

この支援金は、8月15日に発生したマグニチュード7.9の地震に見舞われた地域のプライマリー・ヘルス・ケア(基本的な保健サービス)を立て直し、強化するために使用される。

国連人口基金は、緊急リプロダクティブ・ヘルスケアの改善と、特に孤立した山村などにおける地方の医療制度の迅速な評価を支援していく。また、1カ月に約 800人の女性が安全に出産出来るよう、被災地にリプロダクティブ・ヘルス関連の必需品や緊急出産キットの配布を行う。これらの活動により、1万 5,000人の妊婦を含む合計5万人の出産可能年齢にある女性や少女が関連サービスやケアを享受することになる。

緊急支援金は、地震によって家を失った人々のための12の避難キャンプとおよそ3万5,000ある避難所の中や近隣に、15のコミュニティ・センターを設立するためにも使われる予定である。コミュニティ・センターでは、衛生キットを配布し、女性や少女、高齢者、障害者など弱い立場にある人々をジェンダーに基づいた暴力やその他の暴力から保護し、その他法的サービス、医療サービス、心理社会的サービス、職業サービスなどを提供する。さらに、国連人口基金は、性的暴力の被害者に情報を提供し、医療施設を紹介する専門家の移動チーム立ち上げを支援する予定である。

国連人口基金は、ペルー国家統計情報局や地方自治体と協力で、被災人口の調査を行い、住民数と各家庭が被った損失の確認・登録を行なう。また、商業・産業・公共サービスへの損害に関する情報を提供し、基本的なサービスの利用を確保するための支援を行う。

国連人口基金は、今週カニエテ郡で6,000個の緊急衛生キットを配布し、被災人口に関する緊急調査を行うため、既に9万ドル(約1,000万円)を計上している。