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国連人口基金(UNFPA)への拠出国は2005年、2004年の166カ国から171カ国に増え、1969年の設立以来最高数を記録した。さらに、アフリカのすべての国が国連人口基金への資金面での貢献を言明した。国連人口基金の一般拠出金を見ても、2005年はこれまでの最高額となり、前年の3億 2,200万ドルから3億5,000万ドル(暫定値)に増えている。拠出上位6カ国は、オランダ、スウェーデン、ノルウェー、イギリス、日本、デンマークである。

国連人口基金のトラヤ・オベイド(Thoraya Ahmed Obaid)事務局長は、「国連加盟諸国からの多くの支援に深く感謝します。国連人口基金への支援の増加は、各国政府が昨年9月の世界サミットの合意でも見られるとおり、リプロダクティブ・ヘルスの完全普及と女性に対する差別の撤廃についていかに真剣に取り組んでいるかを、最も明確に示すものです。」と述べた。

2005年9月に行われた世界サミットでは、各国の元首や政府代表が、「リプロダクティブ・ヘルスの完全普及」への取り組みを、貧困の根絶、妊産婦死亡率の減少、ジェンダーの平等、HIV/エイズの蔓延阻止などを目的とする自国の国家開発戦略の重要な一部分として統合することで合意している。

近年、国連人口基金の資金拠出国の数は、着実に増えている。1999年には69カ国だったが、2003年には149カ国となり、2005年には前述のように171カ国に達した。また、2005年には、国連人口基金のさまざまなプロジェクトに対する支援額も過去最高額に上り、2004年の1億3,100万ドルから昨年は1億4,200万ドルに増加している。複数の年次にまたがるプロジェクト資金の拠出国数は、2004年の49カ国に対し、2005年には55 カ国となった。

オベイド事務局長はこうした実績を踏まえ、「世界のあらゆる地域から国連人口基金への支援が増えつづけていることは、われわれの活動に対する確固たる信頼の現れです。これからも、さらに多くの国が国連人口基金への資金拠出をして下さり、国連人口基金の財政が成長を続けられるように希望しています。そうすれば、国連人口基金はより一層活発な活動を行い、多くの人々のため、特に青少年のためにリプロダクティブ・ヘルスとセクシュアル・ヘルスの促進、そして HIV予防を推進していくことができるのです」と述べた。