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国連人口基金(UNFPA)は2003年度に国連加盟国191ヶ国のうち142ヶ国から拠出金を獲得し、この数はUNFPA史上最多を記録した。最大拠出国はオランダ、日本、ノルウェー、英国、デンマークとスウェーデンである。

「拠出国数は我々の期待以上であった。」とトラヤ・オベイド 国連人口基金事務局長。「これは世界の各地域の国々が国連人口基金を評価し、我々の活動を支持する強力な政治的意思が存在するということを証明している。」

1999年からドナー国の数は2倍以上に増え、69カ国から現在の142ヶ国まで増加した。2003年に新たにドナー国として加わったのはアルメニア共和国、アゼルバイジャン共和国、エストニア共和国、ハンガリー共和国、マケドニア共和国、モルドバ共和国、ソマリア、スワジランド、タジキスタン、東チモールとウズベキスタン共和国である。国連人口基金への2003年度の拠出金額はおよそ2億9400万ドルであった。

「国連人口基金は途上国における女性の妊娠や出産をより安全にし、HIV感染を防ぎ、カップルが家族計画を立てられるよう、そして望まない妊娠を回避できるようにするための支援を積極的に行っている。」とオベイド氏。「現在では、我々が活動する150カ国にてリプロダクティブ・ヘルスの需要を満たすことができるようになった。」

国連システムの中において国連人口基金は、1994年の国際人口開発会議(ICPD)での合意目標に達成するよう促進しており、このICPDの目標には 2015年までに全てのカップルや個人がリプロダクティブヘルス・サービスにアクセスできることなども含まれている。しかし依然として拠出総額はこの目標実現のために必要な金額に達していない。2001年の支援額は25億ドルであり、これはICPDにて合意された額の半分以下である。

HIV/エイズの新規感染の約半数は15歳から24歳の若者の間で発生しているため、HIV/エイズ若者の病気となりつつある。しかし、若者の大半はそのウイルスの感染経路さえ知らない。3億5000万のカップルは安全かつ効果的で安価な避妊薬(具)を入手することができず、また、途上国における出産の約半数は専門技能者が立ち会うことなく行われているのである。