昨日3月27日、国連人口基金(UNFPA)とEUは、3ヵ年アジア・ユース・リプロダクティブ・ヘルス・イニシアティブとして2,200万ユーロで契約を結び、今後7ヵ国で実施されることとなった。
計2,224万ユーロのうち、EUは1,850万ユーロを、プログラムの全責任を負っている国連人口基金は185万ユーロを負担することとなっている。残りの185万ユーロはこのプログラムに参加するNGOからの寄付が予定されている。この新プログラムはバングラデシュ、カンボジア、ラオス、ネパール、パキスタン、スリランカ、ベトナムで実施されることになっている。
「このプログラムによって、HIV/AIDSや10代の妊産婦、その他の深刻な問題を回避するために必要とされているヘルス・サービスが提供され、アジアの多くの若者の命が救われることになるだろう。アジアの若者に会うと、皆EUやその他の支援メンバーの援助活動に多大な感謝の意を表している。これらの支援によって、多くの若者が青年期から成人期へ困難な成長を遂げる上への希望をもたらすことができるだろう」と、国連人口基金事務局長のトラヤ・オベイド氏は述べた。
この新しいEU/UNFPAのイニシアティブ・プログラムは、ピア・カウンセリング(仲間同士のカウンセリング)を支援し、HIV/AIDSの発見や予防を支援していくことになっている。また、若者を中心としたリプロダクティブ・ヘルス・サービスへのアクセス改善し、現地のNGOが若者への保健プログラムのニーズを満たすことへも役立つだろう。さらに、弱者の立場にある若者(通学していない若者を含む)、ストリートチルドレン、工場労働者、農村からの移住労働者や売春婦にもこのイニシアティブは役立つだろう。
ちなみに、昨年、同様に国連人口基金はアフリカやカリブ海の10ヵ国を支援するための資金として2,000万ユーロでEUと契約書にサインしたばかりである。アフリカやカリブ海諸国では、妊産婦死亡率が非常に高い状態であり、HIV/AIDSの感染率が上昇し、基本的なリプロダクティブ・ヘルス・ケア・サービスが不足している現状である。