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国連人口基金および国際ロータリークラブは、世界の人口・開発問題への協力に関する覚書を更新した。国連人口基金とロータリークラブは、開発ニーズや、世界的な人口増加における課題を取り扱うために、昨年作成された合意に沿って、今後も協力関係を続けていく。

覚書の取り決めによれば、国連人口基金および世界中に3万あるロータリークラブのうち、いくつかが現地の人口・開発ニーズを特定し、それらを取り扱うためにどのような協力方法が考えられるかといったことのコンサルタントを行う。国連人口基金はその事務所がロータリークラブや地域レベルで連携することを推進していく。また、ロータリークラブ側も、同クラブや地域が人口・開発プログラムを支援するように奨励する。

国連人口基金の事務局長であるトラヤ・オベイド氏は「人類が直面している重要な問題である人口に取り組んで行くため、国際ロータリーと今後も連携していくことができることは我々の最上の喜びです。我々が取り組んでいるリプロダクティブ・ヘルスや人口問題に取り組むことなしに、人類が貧困・飢餓・疾病・環境破壊といった大きな問題に取り組むことは不可能です」と述べている。

一方、国際ロータリークラブ会長、ビチャイ・ラタクル(Bhichai Rattakul)氏もまた「世界の多くの国で、貧困は、人口増加や雇用、ヘルス・ケア、そして教育のような事柄との不均衡から生じています。国際ロータリークラブはこれらの問題に長く取り組んでおりますし、関心を示しているロータリークラブには、我々の目標が国連人口基金と共有できる限り、引き続き国連人口基金と協力していくように奨励します」と発言した。

ロータリークラブはすでに、飢餓対策、識字、教育および環境に焦点を当てたプログラムを通じて、人口関連の問題を取り扱い始めている。過去のロータリーと国連人口基金の協調の例をあげると、インドのエイズ感染率の高い地域におけるHIV/AIDSに関する啓蒙活動やメキシコでのリプロダクティブ・ヘルスの理解を促進する活動などが挙げられる。

ロータリークラブは、世界中のビジネスや専門職に携わる人々が団結した組織で、人道的奉仕に従事し、あらゆる職業における高い倫理基準を奨励し、世界中で親善や平和を築くためのお手伝いをしています。世界中の160ヵ国以上で、約120万人の会員が、3万以上のロータリー・クラブに所属しています。