国連人口基金(UNFPA)は本日(13日)、「世界の指導者による声明(the World Leaders' Statement)」の中で1994年の国際人口開発会議(ICPD)の行動計画に対する支援が再確認されたことについて言及し、この声明が国家レベルの行動計画の実施や開発努力全体を活性化する上で重要な役割を果たすだろうとの見解を明らかにした。
この声明には、開発途上国・先進国双方の政府首脳および首脳経験者のほか、開発・ビジネス・科学分野などの第一人者、宗教団体や民間基金の代表者らが調印している。声明では、リプロダクティブ・ヘルスへのアクセスの向上、貧困の削減、そしてジェンダーの平等を目標としたICPDの20ヵ年行動計画の成果が称賛されている。
この声明に調印したリーダーたちは、様々な分野の指導者に対して、カイロ会議で掲げられたビジョン―人間開発、社会正義、経済成長、環境保護―を再確認するよう求めている。また、調印者自らが自身の役割を誓約することで、各国政府や慈善団体に対してICPD行動計画の優先化と資金提供を呼びかけた。
トラヤ・オベイド国連人口基金事務局長は、この声明に寄せられた支援をかけがえのないものであると歓迎の意を表し、声明はこの2年間に開催された地域会合の場でも明らかにされてきた各国の行動計画実施への取り組みを引き立たせるものと称賛した。オベイド事務局長は続けて、「行動計画実施に対しては各国の断固とした意欲が地域会合の場で表明されてきたことで、カイロのビジョンが、医療や権利そして開発を望む何百万人もの女性や男性の夢がこれからの10年で実現されることに今まで以上に自信を持っております」と述べた。
この声明の調印者には、バシャール・アル・アサド(Bashar Al-Assad)シリア大統領、トニー・ブレア(Tony Blair)英国首相、ジャック・シラク(Jacques Chirac)大統領、ビセンテ・フォックス(Vicente Fox)メキシコ大統領、小泉首相、アレクサンデル・クワシニェフスキ(Aleksander Kwasniewski)ポーランド大統領、フェスタス・モハエ(Festus Mogae)ボツワナ大統領、ゲアハート・シュレーダー(Gerhard Schroeder)ドイツ首相、パルヴェーズ・ムシャラフ(Pervez Musharraf)パキスタン大統領、タクシン・シナワトラ(Thaksin Shinawatra)タイ首相、アレハンドロ・トレド(Alejandro Toledo)ペルー大統領、温家宝(Wen Jiabao)中国首相、及びカレダ・ジア(Khaleda Zia)バングラデシュ首相がいる。
その他に、オスカル・アリアス(Oscar Arias)コスタリカ前大統領、グロ・ハルレム・ブルントランド(Dr. Gro Harlem Brundtland)ノルウェー前首相、ジミー・カーター元アメリカ大統領、ウィリアム・クリントン前アメリカ大統領および、ノーベル賞受賞者のナディン・ゴーディマ(Nadine Gordimer)、デスモンド・ツツ大司教(Desmond Tutu)もこの声明に調印している。