この呼びかけは,本日ベイルートで発表された国連による緊急アピールの一環としてなされたものである。国連の推計によると、今月初旬の紛争開始以来、75万人が避難民となっている。これまで紛争が激しかったレバノン南部の人々は、深刻な水、食料、医薬品、燃料、電力不足に苦しんでいる。
国連人口基金事務局長トラヤ・A・オベイドは次のように述べる。「女性、子どもたち、他の罪のない一般市民の健康や身体的・精神的・社会的ウェル・ビーイング(良好な状態)を守るために緊急に行動を起こす必要があります」、「公共のインフラやサービスの大半が破壊されており、一般市民、特に妊産婦、負傷者、医療ケアを必要とする人たちに危険が生じています」
初期の取組みの一環として、この地域に緊急保健物資の供給や熟練した医師の派遣を行い、現地のパートナー団体と協力し、基礎衛生キット(石鹸、シャンプー、タオル、生理用ナプキン等)を着のみ着のままで逃げてきた家族に配布した。こういった支援活動は、レバノンだけではなく、シリアでも行われている。シリアでは、紛争開始以来、すでに15万人以上が難民となっている。
本日の緊急アピールの中で、国連人口基金は主要な国連パートナー、赤十字社や赤新月社、現地やその他の国際協力団体と共に協力し、レバノンやシリアにおいて、今後3カ月間以下の活動することを表明した。
- 基礎的な保健サービスを避難民や受入コミュニティがより容易に享受できるような状態になるよう保健省や他の保健機関を援助する。
- 出産や緊急産科ケア、安全な血液供給、家族計画を含むリプロダクティブ・ヘルスへの緊急的な援助を行う。
- 避難民の間で起こるジェンダーに基づく暴力の発生を予防し、迅速に対応する。
- 衛生必需品を提供し、避難民となった女性や家族の衛生と尊厳を守る。