現地で開かれた会議で専門家たちは、土曜日、保健関連プログラムは、不平等の克服と、費用対効果の高い手段へのより広範なアクセスの提供に再度焦点が当てられれば、毎年7百万人の女性、新生児、子供の命を救うことができるという見解を示した。
世界中から集まった保健当局者、医療専門家と賛同者が「命の平等:母性と新生児と子供の健康のためのパートナーシップ会議」に参加した。先週の土曜日、三日間に渡るフォーラムの閉会にあたって、参加者は「デリー宣言」をソニア・ガンジー・インド国家諮問委員会議長に提出した。
会議には、インド政府および、連携を深めつつある3つの国際的ネットワークである「安全な母性と新生児の健康のためのパートナーシップ(the Partnership for Safe Motherhood and Newborn Health)」、「健康な新生児のためのパートナーシップ(the Healthy Newborn Partnership)」、および「子供サバイバルパートナーシップ(the Child Survival Partnership)」の主催で開かれ、パキスタン、バングラディッシュ、ボリビア、カンボジア、カナダ、エチオピア、インド、マリ、モザンビーク、タンザニアとウガンダの保健担当大臣に加え、ネパール当局者、国際機関代表者、開発パートナー、市民団体が参加した。
この会議では、多くの国において達成が不十分である国連ミレニアム開発目標(MDGs)の目標4および5(1990年から2015年の間に母子死亡率を大幅に減少させることを目指す)は、極度の貧困を撲滅するための重要な手段であるとして、基本的議題であった。「国家や国際的なレベルでの調整の取れた協調的アクションおよびかつてない程の資源動員があって始めて、我々の公約は目標年までに達成される希望がある」と参加者は宣言した。
議論では、保健セクターの強化、家族と地域共同体の関与、費用見積りと資金繰り、モニタリングに焦点を当てて、妊産婦、新生児、子供の保健における成功と課題が取り上げられた。
宣言には「妊娠と出産は、毎年50万人以上の女性の命を奪うとされる。加えて、4百万人の新生児を含む、1千万人以上の子供が毎年死んでいる。」と述べられている。「もし費用対効果の高い診療が世界中でより一層行われれば、妊産婦の死亡を4分の3近く、子供の死亡を3分の2以上防ぐことができる。従って、私たちは毎年7百万人近い命を救うことが可能な地点にいるのだ。」
これを達成するためには、国々が、プログラムを国家および共同体のニーズに合うよう調整しつつ、「地域共同体レベルからより高度な診療へと医療体制を強化するために投資する」ことや、「貧しい人たちや社会的弱者にもその診療が確実に行き届き、享受される」ことが特に必要であると、参加者は同意した。
妊娠から幼児期への医療が連続的であることを確保して、生殖、妊娠、新生児、子供に関する保健は統合的に行なわれるべきだ、と宣言は述べる。宣言は「MDG目標5を達成するためにはリプロダクティブヘルスへの完全普及が必要不可欠であり、それはMDG目標4の達成においても重要な貢献をするであろう」と強調し、MDG目標5に、完全普及に関わるターゲットを導入することを提言する。
宣言は、目標4および5達成へ向けた取り組みをより強化するために「政府、開発パートナー、ドナー、市民社会、民間部門等の力強いパートナーシップ」を国際的に要求する。宣言はドナーに対し、毎年推定90億ドルに及ぶ母子健康プログラムの資金不足をなくすよう呼びかけている。
「今回の会議は、参加者の経験の深さと多様性を最大限に生かした生産的で啓発的なものとなりました。」と、和気邦夫国連人口基金事務局次長が会議の閉会式で述べた。「健康と公平に対する我々の公約は、母親、新生児、子供を対象とする保健に関する不名誉で不公平な格差を改善しようとする我々の決意を強化しました。」
健康を「社会正義の必要不可欠な要因」と位置づけながら、ガンジー氏は「デリー宣言は断固たる行動へのきっかけをつくった」と述べ、「私たちは、私たちの姉妹の命と私たちの子供たちを救うという崇高な理由のために共に働くことを決意した。」と締めくくった。