2007年、国連人口基金(UNFPA)に対する各国からの財政支援において、新たな記録が更新された。合計181の国連加盟国から、4億1900万米ドルが国連人口基金へ一般拠出金として寄せられた。ドナー国数および拠出額ともに1969年の活動開始以来最多となる。
「国際社会からこのような前例のない財政支援を頂きましたことを、誇りに思います。これは私たちの使命と活動を高く評価してくださり、そしてセクシュアル /リプロダクティブ・ヘルスなどの人口問題が持続可能な開発達成のためにいかに重要であるかということを世界が認めてくれている現れです。」と、国連人口基金事務局長トラヤ・A・オベイドは述べた。
1999年の拠出国数は69ヵ国だったが、ここ数年の間に着実に数を伸ばし、2005年には172ヵ国となり、そして2007年の181ヵ国という記録的な数字につながった。2007年の拠出額上位10カ国はオランダ、スウェーデン、ノルウェー、英国、日本、デンマーク、ドイツ、フィンランド、スペイン、そしてカナダと続いている。そのほかに、サハラ以南のアフリカ地域の全ての国が2007年に国連人口基金へ拠出することを公約した。
活動内容や地域などが定められている指定拠出金も2007年は最高額を更新し、合計2億4400万米ドルだった。これは欧州委員会や世界銀行などのドナーからの、国連人口基金の緊急人道支援やHIV感染予防への取り組みに加え、各国の国勢調査の実施支援、リプロダクティブ・ヘルス物資の安全保障、妊産婦の健康推進、フィスチュラ撲滅キャンペーンなど使途を明示した信託基金への拠出を含んでいる。
事務局長は以下のようにコメントを述べた。「このような絶大な支援に感謝いたします。同時に、女性の権利を促進し、リプロダクティブ・ライツの完全普及を確実にするための私たちの活動に、他の国際社会の国々が加わることに期待を寄せています。より多くのご支援により、私たちの貧困撲滅の目標達成により近づくのです。」