コロンボ:国連人口基金(UNFPA)は、日本政府とともに、女性と少女のセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス(SHR)を守るために不可欠な医薬品と医療用品3か月分を、スリランカの保健省に手渡しました。
スリランカの社会的・経済的な危機により、同国の国立病院では重要かつ不可欠な医薬品や医療用品が不足し、今後2~3か月の間にさらに多くの医薬品の在庫が切れると予想されています。また、妊産婦のヘルスケアや避妊へのアクセスをはじめとするセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルスサービスも重大な影響を受けています。必要不可欠な医薬品や医療用品の不足は、21万5,000人の妊婦(うち1万1,000人は思春期の少女)の命を脅かす可能性があります。
本支援によるオキシトシン、ミソプロストール、硫酸マグネシウムなどの医薬品や医療用品、梅毒検査キットやコンドームなどの物資によって、スリランカの女性と少女のリプロダクティブ・ヘルスに関するニーズが今後3~6か月間は満たされると見込まれています。
在スリランカ日本大使館の水越英明大使は、「UNFPAによるプロジェクトを通じて、日本政府の支援が、この国の若者や女性たちに活用されることを嬉しく思っています。日本は、スリランカとの友好関係をさらに強化するために、さまざまな分野でスリランカの人々を支援し、この困難な時期を共に歩んでいきたいと考えています」と述べました。
保健大臣のケヘリヤ・ランブクウェラ博士は、「スリランカにとって医薬品は今まさに必要なものです。提供された医薬品や医療用品は、この重要な時期に人々の命を救い、保健部門の財政負担を軽減してくれるでしょう」と述べました。
日本政府の貢献により実現したこの支援は、最も弱い立場にある女性と少女の健康と保護に関する深刻なニーズに応えるためのUNFPAによる危機対応の一部です。今年いっぱい支援を継続し、今後6か月間に200万人の女性と少女のニーズに応えるため、UNFPAはスリランカへの緊急支援を呼びかけ、1,070万米ドルの追加支援を求めています。
「UNFPAはパートナーとともに、女性と少女の健康と保護に関する深刻なニーズを優先し、現在進行中の危機による長期的な影響を軽減していきます」と、UNFPAスリランカ代表のクンレ・アデニイは語りました。
UNFPAは、スリランカで50年以上活動を続けており、女性と少女の健康と保護の権利を守るための取り組みを牽引しています。 UNFPAは、現地のパートナーとともに、最も弱い立場にある人々のニーズに確実に対応することに引き続き尽力しています。
本文は当該記事を、駐日事務所にて翻訳・編集したものです。