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アフリカの専門家400人以上による4日間の会議が、今日からダカールで始まった。この会議では、1992年のダカール/ンゴール宣言(Dakar /Ngor Declaration)と1994年の国際人口・開発会議(Cairo International Conference on Population and Development、カイロ会議)の行動計画(Programme of Action)のさらなる実施強化について話しあわれる。

この会議は、国連人口基金が協力し、国連アフリカ経済委員会(Economic Commission for Africa)が主催するもので、6月11日(金)におこなわれる閣僚級会議の前段階となる。

会議の冒頭、アフリカ経済委員会サステナブル・ディベロップメント(「持続可能な開発」)局局長ジョズュエ・ディオネ氏は、「会議のおこなわれるこの数日間、宣言と行動計画の実施に関し、何が足かせとなっているのかまたどうすればスムーズな実施が可能となるのかともに考えていきましょう」と挨拶した。

国連の統計によれば、アフリカの人口は、1990年から2000年の10年で、6億2240万人から7億9500万人へと増加し、このままいけば2015年には10億8000万、2025年には12億9000万人にのぼるとされている。

会議では、ファマ・バー国連人口基金アフリカ局長が、「1994年のカイロ会議から確実に大きな進歩を遂げている今日、わたしたちはアフリカが抱えているさまざまな問題にどのように取り組めばよいのか、どのようなニーズを充足すべきか、またどういった方策が効果的であるのか、分かるようになった。今後はこうしたノウ・ハウを拡充させていきたい。各国政府の取り組みもより積極的になり、民間セクターを含む市民社会との新しいパートナーシップもうまれている」とアフリカにおける人口・開発分野での成果を強調した。

こうした成果があるいっぽう、会議にあげられた報告書では、貧困削減、持続可能な開発、性差に基づく不均衡の是正、家族、若者、リプロダクティブヘルス、HIV/エイズの問題に関してさまざまな制約が存在することのほか、人口問題プログラムに対する資金不足が指摘されている。この報告書は、アフリカ43カ国での調査結果に基づきアフリカ経済委員会が作成したものである。

カイロ会議での世界的合意は、179カ国が行動計画を採択したことで、人口・開発分野における重大な契機となった。この行動計画は人口と開発の強い関連性を明らかにするとともに、人口統計的な数値目標の達成から男性・女性のニーズを充足することへと人口問題の焦点を転換させた。

セネガルのママドゥ・シディベ(Mamadou Sidibe)持続可能開発・計画省大臣も、この会議の開会式で演説をおこなった。

このダカール会議は金曜日の閣僚級会議が最終日となるが、カイロ会議から10周年を記念する地域会議のひとつとしておこなわれており、同様の会議はアジア、太平洋地域、ヨーロッパ及びアメリカですでに開催されている。