国連人口基金は、人口と住居に関する国勢調査のため、アフガニスタンの中央統計局(the Central Statistics Office)への協力を開始した。この調査は、同国の復興を進めるために必要とされる、確実な最新情報源となる。アフガニスタンには、完全な人口統計がなく、1979年を最後に実施された人口調査については、急速に悪化する国内政治情勢のために、統計は完成されることなく断念された。現在、調査に必要なコンピューターなどの設備の準備や、情報技術から地図作成法に至る人材育成のためのプログラムは、すでに始まっており、調査の完成目標を2005年中頃としている。目標期間は、正確な調査を実施するための予備実地調査に必要な期間である。実地調査では、国内の詳細な居住区地図、住居数、また遊牧民や土地を持たない人々、帰還難民を数に入れた世帯リストの作成が行われる。
国連人口基金は、目標期日までに調査を終えるため、中央統計局への資金調達や、実施計画の作成を支援している。調査実施にむけての早急な取り組みのため、激動する長期的拠出支援が極めて重要なポイントである。現在進行中である、計画作成と人材育成には、ルクセンブルグ、イタリア、オランダ、およびノルウェー政府からの援助を受けている。
早期にこの調査が実施されることが重要課題である。中央統計局は2003年までに、住居や世帯、人口の数と分布状況について、初期段階の人口情報を提供できるとしている。この段階では、収集された情報はまだ完全なものではないが、より早急に調査結果を出すことが、地元組織や国際組織など、アフガニスタンの復興と開発を進める、数々の統治機関にとって、非常に貴重である。