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【フィリピンの平和構築のための女性のエンパワーメント事業に日本政府の支援が決定】

2020年02月24日

在フィリピン日本大使館の羽田浩二特命全権大使 (右)、UNFPAフィリピン事務所代表の加藤伊織(左)

フィリピンのミンダナオ自治地域における平和構築のための女性の保護とエンパワーメントのための事業に、日本政府の支援が決定しました。

 

UNFPAフィリピン事務所が実施する「元女性兵士の社会復帰等支援のためのバンサモロ暫定自治政府の能力開発計画」事業への支援のため、2月24日、フィリピンの日本大使館で署名式が行われました。

 

本事業は、フィリピンの男女平等の実現や母子保健の拡充を阻害している社会的、文化的、経済的な要因を折り除き、女性のエンパワーメントを軸にした「開発-人道支援-平和移行の連結」の強化に貢献します。

 

対象地域の「バンサモロ・ムスリム・ミンダナオ自治地域(BARMM)」は、フィリピンの中でも、もともと最も貧しい地域の一つで、母子保健を含む保健一般、男女平等、若者の能力拡充などの面で全国平均より立ち遅れた分野が多いと言われています。性と生殖に関する知識や、ジェンダーに基づく暴力を受けた際の心理社会的ケアへのアクセスも、充分ではありません。2019年3月、バンサモロ暫定自治政府が歴史的な発足を果たしましたが、まだ行政サービス能力や財源が不十分です。

 

そこで、UNFPAフィリピン事務所が状況改善のために立ち上げた本事業では、脆弱な立場にある元女性兵士を新たにパラ・ソーシャルワーカー(準社会福祉士)として社会復帰させて性暴力被害者への心理社会的サポートにあたらせるための支援をするとともに、妊産婦死亡率を低減させ家族計画を拡充するために、バンサモロ暫定統治機構(BTA)のリプロダクティブ・ヘルスに関する行政能力の向上を支援します。また、BARMMにおける性暴力・児童婚の防止や、平和構築・非暴力を推し進める草の根レベルの対話促進を図っていきます。

 

在フィリピン日本大使館の羽田浩二特命全権大使は「UNFPAとの協働事業は、男女平等、雇用、そして女性に対する暴力の撲滅に資する。この事業によって、元兵士だった女性の大勢が社会に再定着し、多くの潜在能力を発揮してほしい」と、本事業に期待を寄せています。

UNFPAフィリピン事務所代表の加藤伊織は「この事業のアイデアは、平和構築や貧困削減、社会的レジリエンスの向上のためには、女性のエンパワーメント、性暴力の撲滅、リプロダクティブ・ヘルスの拡充にも一貫して取り組むことが重要なのだという日本政府とUNFPAの共通認識から誕生しました。国連やG7が推進する『女性・平和・安全保障アジェンダ』をフィリピンにおいても促進していくための事業の実施を、資金援助を通じて可能にしていただいた日本政府に感謝いたします」と述べています。

 

今春より1年間に掛けて実施される本事業を通じて、BARMM地域における女性や少女の権利を保障し和平づくりを目指します。

 

詳しくはこちらをご覧ください:

外務省のウエブサイト

フィリピン日本大使館のウエブサイト

UNFPAフィリピン事務所のウエブサイト