国連人口基金(UNFPA)は、ウクライナにおいてジェンダーに基づく暴力(GBV)の予防・保護、そして安全な出産とリプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)を確保するために活動を続けています。「ウクライナ人道危機スナップショット 第7号(2022年7月4ー17日)」の報告は以下の通りです。
1. ジェンダーに基づく暴力(GBV)への取り組み
・UNFPAが支援するザポリージャにある被害者支援センターは、2週間前に開設されて以来、450人以上の人々に支援を提供してきました。このセンターは、性暴力を含む紛争関連の暴力の被害者が医療、法律、心理的支援を受けられるセーフ・スペースです。
・人権団体のLa Stradaが運営し、UNFPAが支援する暴力被害者のためのホットラインは、電話とオンラインの2つの手段で支援を提供しています。この2週間で、1,236人から支援要請がありました。654件の通報のうち、466件がジェンダーに基づく暴力(GBV) に関するケースであり、その内の79.5%が女性から通報されたものでした。
・リヴィウ、ドニプロ、ウジゴロドに女性のためのキャリア・ハブを3つ設立し、GBV被害者が経済的に自立するためのサポートを行いました。
・30の心理社会的支援を専門とするモバイルヘルスチームは、ウクライナ国内で合計637人にカウンセリングや情報提供を行いました。
・UNFPAは30の拠点を通じて、紛争関連の暴力を含むGBV被害者のニーズに基づき、心理社会的支援、ディグニティー(尊厳)キット、生活必需品など様々な物資を提供しています。
2. 安全な出産とリプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)の確保
・ロシアによるウクライナ侵攻で被害を受けたクレメンチュク(ポルタヴァ地方)、クロピヴニツキー(キロヴォフラド地方)、 フメルニツキー、チェルカースィの周産期医療センターがある病院に更に新たに6トンのリプロダクティブ・ヘルス・キットを届けました。現時点で、UNFPAが支援を届けた州は22州に達しました
・モバイルヘルスチームを通じて、キーウ、ヴィンニツィヤ、リヴィウで合計633人の女性と少女に対して、医療サービスを提供し専門医療機関に紹介しました。
「ウクライナ人道危機スナップショット第7号」(PDF版)はこちら