1月18日(土)に、アンスティチュ・フランセ東京で「NUIT DE LA LECTURE (読書の夕べ)」が開催されました。ローラン・ピック駐日フランス大使、芥川賞作家の青山七恵氏、#KuTooアクティビストの石川優実氏など、様々なゲストや読書好きの方々によるフランス語と日本語の朗読を楽しむためのイベントでした。子供向けの朗読から、環境問題や女性運動などの社会に向き合う朗読、落語や歌、書道などのパフォーマンスなど、豊富なプログラムでした。
(会場で本を読む所長補佐の上野(左)とインターンの山辺)
このイベントに、東京事務所の上野とインターンの山辺が、UNFPAが活動の一つとして取り組んでいる児童婚に関連して、イエメンの少女の実体験をもとにした本「わたしはノジュオド、10歳で離婚」のフランス語版を朗読しました。この作品は、9歳で父親に結婚させられた後、夫から虐待を受け、イエメンで初めて離婚を勝ち取った少女の実話です。
児童婚について詳しくは以下をご覧ください。
「5人に1人」
世界では10代や10歳にも満たない少女が親子ほど歳の離れた男性と結婚させられることがあります。世界中で18歳以下で結婚する少女の数は年間1,200万人、「5人に1人」と言われています。特に、イエメンなどの途上国においては、「3人に1人」が18歳以下で結婚すると言われています。
これら児童婚の多くは、本人の意志によるものではありません。結婚相手やその家族から経済的援助を得るために家族から結婚を強制されるのです。結婚やその後の妊娠によって、通っていた学校を辞める女の子も後を絶たず、児童婚は、中等教育の退学理由の3分の1を占めます。
また、出産によるリスクも計り知れません。15歳未満の女の子が出産時に死亡するリスクは、20代の女性の5倍と言われています。こうして、彼女たちは、就学、就労の機会を奪われ、自立の可能性も狭められてしまうだけでなく、生命の危機にも晒されるのです。