国連人口基金(UNFPA)事務局長 ナタリア・カネムは、ウクライナで戦争の影響を受けた女性と少女の権利を保護するため、以下の声明を出しました。
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国連人口基金(UNFPA)は、ウクライナでのレイプやその他の形態のジェンダーに基づく暴力の相次ぐ報告について、強く懸念を表するとともに警戒を強めています。 UNFPAは、ウクライナで女性と少女をさまざまな形態のジェンダーに基づく暴力から保護する取り組みを主導しており、国連機関、国際的および現地パートナー機関とその取り組みを調整する役割を担っています。私たちの優先事項は、現在の危機下とその後にかけて、ジェンダーに基づく暴力を防止し、被害者が医療、心理社会的、経済的、法的およびその他の必要な専門的支援を受けられるようにすることです。
家を追われた1,130万人の大多数を占める女性と子どもたちは、医療と社会サービスへのアクセスが低下するにつれて、健康と安全に対するリスクの増大に直面しています。国境付近での人身売買のリスクの高まりに加えて、近親者からの暴力、性的な暴力・搾取・虐待、性的嫌がらせに関する報告があげられています。
レイプやその他の形態の性的暴力は、国際人道法と人権法の重大な違反であり、戦争犯罪となり得るものです。 UNFPAは、性的およびその他の形態のジェンダーに基づく暴力の緊急調査の実施と、女性と少女のための保護と救命サービスを優先すること、そしてそのための資金拠出を求めます。
紛争が始まって以来、UNFPAとパートナー機関(国内パートナーを含む)は、女性を中心とする100万人以上の人々に、ジェンダーに基づく暴力からの保護、リプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)サービスと心理的なサポートに関する情報を届けてきました。
UNFPAはウクライナで救命サービスを提供しており、これにはドニプロ、ハルキウ、キーウ、ザポリージャの病院やモバイルチームに配布された13トンのリプロダクティブ・ヘルス関連の医療物資、医薬品、機器が含まれます。また、何十ものセーフ・スペース、避難所、危機管理室を支援するとともに、必要としている女性に衛生用品などを含むディグニティ(尊厳)キットを提供しています。しかし、より多くの支援が必要とされています。
レイプやその他の形態の性的暴力は決して許されることではなく、加害者に対する免責もあり得ません。私たちは共に、説明責任と正義を追求し、健康への権利や暴力から解放されて生きる権利を含め、女性と少女の権利が人道支援の中心であり続けることを保障しなければなりません。
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本文は当該記事を、駐日事務所にて翻訳・編集したものです。
ウクライナ緊急支援寄付にご協力ください
ウクライナで活動を行っているUNFPAは現在、ロシアによる軍事侵攻と被害の拡大により、甚大な被害を受けた女性と少女たちの命と尊厳を守るための人道支援活動を拡大しています。そのための「ウクライナ緊急支援寄付」を立ち上げ、皆さまのあたたかいご支援、ご協力を呼びかけています。