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11月29日 UNFPA公開シンポジウム「女性の人権と開発―家族計画を再び考える」開催

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イベント

11月29日 UNFPA公開シンポジウム「女性の人権と開発―家族計画を再び考える」開催

calendar_today 29 11月 2012

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11月29日 UNFPA公開シンポジウム「女性の人権と開発―家族計画を再び考える」開催
公益財団法人ジョイセフ近泰男理事長    武見敬三教授

2012年11月14日に発表された国連人口基金(UNFPA)の『世界人口白書2012』は、テーマを「偶然に委ねず、自ら選ぶ 家族計画、人権、そして開発」とし、家族計画を人権と開発のための重要な要素と位置付けています。いつでも必要な時に自分に適した家族計画の手段を安価に入手できることが、女性の人権や開発にとっていかに重要であるかを考察します。この家族計画の満たされていないニーズ(アンメットニーズ)を充足することができれば、望まない妊娠や望まない時期の妊娠を防ぐことができ、多くの女性の命や健康を守ることにつながります。また、それは単に女性の健康の向上のみならず、社会開発の重要な要素ともなります。

家族計画のパイオニアである米国のマーガレット・サンガー氏や日本の加藤シヅエ氏らが、その生涯をかけて、女性の命や健康を守る手段としての家族計画を訴えてから1世紀が経過します。しかし世界の2億2200万人の女性が依然としてそのニーズが満たされていないことが分かっています。また、今年7月11日にロンドンで開催された「家族計画サミット」でも、2020年までにさらに1億2000万人の女性のニーズを満たすための支援が国際社会に呼びかけられ、日本を含むサミット参加国政府からドナー国、途上国あわせて、この8年間で約46億ドルの援助が公約されました。

今回のUNFPA公開シンポジウムでは、2012年の白書のテーマを踏まえて、関連する課題をさらに掘り下げ、人権としての家族計画、また開発のための「鍵」としての家族計画について再び考えてみました。

●日 時:2012年11月29日(木)10:00-12:15(開場・受付 9:30~)
●会 場:日本プレスセンター・ホール10階(最寄り駅:地下鉄・内幸町)
●共 催:国連人口基金(UNFPA)東京事務所、公益財団法人ジョイセフ
●後 援:外務省、国際協力機構、人口問題協議会
●協 力:一般社団法人日本家族計画協会、公益財団法人アジア人口・開発協会(APDA)、NPO法人2050、
日本大学人口研究所、神戸アジア都市情報センター

プログラム
09:30 (開場)受付開始
10:00 開会挨拶:近泰男氏(公益財団法人ジョイセフ理事長)
10:05 祝辞:武見敬三氏(東海大学政治経済学部教授、日本国際交流センター シニアフェロー)
10:10 『世界人口白書2012』(偶然に委ねず、自ら選ぶ 家族計画、人権、そして開発)をどう読むか
        阿藤誠氏(早稲田大学人間科学学術院特任教授)
10:30 パネルディスカッション:女性の人権と開発-家族計画を再び考える
           パネリスト(50音順):
            ・Anyango(アニャンゴ)氏(ニャティティ奏者、日本ケニア文化親善大使)
            ・川島博之氏(東京大学大学院農学生命科学研究科准教授)
            ・北村邦夫氏(日本家族計画協会専務理事・家族計画研究センター所長)
            ・柳田正芳氏(Link-R代表)
           モデレータ:佐崎淳子(国連人口基金東京事務所長)  
12:15 閉会挨拶:小寺清氏(国際協力機構理事)
※参加無料

今回の公開シンポジウムは、ジョイセフ理事長の近泰男氏のご挨拶と、東海大学教授・日本国際交流センター シニアフェローの武見敬三教授のご祝辞で始まりました。武見敬三教授は、テーマである家族計画の課題を的確にとらえ、今後の展望までを俯瞰してくださり、シンポジウムの主題が参加者にわかりやすく明確なものとなりました。

その後、早稲田大学特任教授の阿藤誠教授は「『世界人口白書2012』をどう読むか」というテーマで講演を行いました。「世界人口白書」の監修者である阿藤教授は、家族計画のテーマを、より世界的な視野と歴史の中で明確に位置付け、また、その重要性を強調して説明してくださいました。

パネルディスカッションでは、パネリストとして東京大学農学部準教授の川島博之氏、日本家族計画協会専務理事・家族計画研究センター所長の北村邦夫氏、Link-R代表の柳田正芳氏、ニャティティ奏者・日本ケニア文化親善大使のAnyango(アニャンゴ)氏にご出席頂き、国連人口基金東京事務所長の佐崎淳子がモデレーターを務めました。

家族計画に関する世界各国の現状と課題、人権としての家族計画、また開発のための「鍵」としての家族計画などについて、活発な議論が行われました。また、約90名の参加者からは、家族計画にとどまらず、日本や途上国のリプロダクティブ・ヘルスの実態や新しい政策を求めるご意見まで様々な質問があがりました。

国際協力機構理事の小寺清氏の閉会のご挨拶では、本シンポジウムで活発に議論された家族計画のテーマに沿って、小寺氏ならではの見識と体験に基づいた内容が盛り込まれ、会場の方々にとっても印象深いお話で本シンポジウムが締めくくられました。