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国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)で行われた、大学説明会・特別講演会「国際機関で学ぶ・働く」にて、UNFPA東京事務所長の佐藤が「United Nations is a Mean not a Goal – Shift from Urban Planning to Family Planning -」と題した特別講演を行いました。

 

本講演は、UNU-IASの大学院プログラムを紹介するイベントの一環としておこなわれ、佐藤は前職であるUN-Habitat(国連人間居住計画)と現職のUNFPAでの経験や活動で大切にしてきた「国連人」として持つべきパッションについて話をしました。講演には学生をはじめ、社会人の方々も含めて延べ50名ほどの方々が参加されました。

 

佐藤は冒頭で、国連でのキャリアに関心を寄せる参加者に向けて「国連で働くということは、自分が実現したいことを達成するためのひとつのプロセスにすぎない」として自身の経験を紹介し、UNFPAが世界中で家族計画やリプロダクティブ・ヘルス/ライツの推進を先導する国連機関として、紛争や危機下において、性暴力や性被害を受けた女性たちを支援する役割を担っていることを説明しました。続いて、紛争下に限らず、看過できないことの一つであるジェンダーに基づく暴力(Gender Based Violence: GBV)を挙げました。GBVが、多くの社会において明らかにされにくく、日本も例外ではないと指摘し、GBVの実態を把握し法的制度を整備・強化する必要性を強調しました。

 

 

後半の質疑応答では、佐藤と長年にわたって親交のある、UNIDO(国連工業開発機構)の大石浩氏とUNODC(国連薬物犯罪事務所)のルーク・デブラン氏もパネリストとして参加されました。どのような点を意識して地球規模課題に取り組むべきかという会場からの質問に対して、ルーク・デブラン氏は、グローバル化が進む今日の社会に生きる若者たちに対して、躊躇せずに積極的に発言し、自身が実現したいことを具体的にイメージすることの重要性を述べられました。

 

講演会の最後では、佐藤から”To be passionate” (情熱を持とう)という言葉で締めくくられました。