声明文

3月8日「国際女性デー」によせて-事務局長 ナタリア・カネム

8 3月 2019

女性とイノベーション:権利と選択のための計画

国連人口基金(UNFPA)事務局長 ナタリア・カネム

2019年3月8日「国際女性デー」

 

至る所で、新たな技術やイノベーションは、私たちの働き方やコミュニケーション、人や環境との関係、そして私たちの生き方を、前の世代の人々が想像もできなかった方法で変えています。イノベーションはまた、自分たちの権利を主張したり、可能性を最大限に発揮することを妨げられてきたあまりにも多くの女性や少女たちが、障害を乗り越える機会も与えてくれます。

 

UNFPAにとって、イノベーションは可能性を広げることにつながります。女性の教育、性と生殖に関する健康、雇用、地域の課題への参加の機会を広げることです。

 

UNFPAの新しい「人口データプラットフォーム」のようなイノベーションは、意思決定者のニーズを明らかにし、最も取り残された人々に対策が届けられるように絞り込むことが可能となります。例えば、様々なデータを組み合わせることで、ある国のどの地区が最も児童婚の割合が高いのか、またはどこが避妊具・薬の供給が不足しているのか、などを明確にすることが容易になります。

 

モバイルテクノロジーは、医療従事者のスキルの強化、データ収集技術の向上、性と生殖に関する健康に関するサービスと必要な情報の提供を通じて女性や少女を支援しています。特に思春期の少女たちにとっては、これは生死にかかわる問題なのです。

 

タンザニアの農村部で女性性器切除(FGM)から逃れようとする少女たちに対しては、60カ国以上のボランティアのネットワークによって開発されたクラウドソースマップが、安全に逃れる方法を示しています。さらに作成されたデータにより、FGM関連のプログラムやサービスが、それらを最も必要としている少女、家族、地域社会に届くようになるはずです。

 

民間企業を含めたイノベーションパートナーシップは、母子保健の向上や避妊薬・具へのアクセス拡大のために障害となっている問題を解決したり、保健システムの強化に役立てられています。

 

多くの素晴らしい解決策は、女性たち自身が考えたものです。

 

例えばケニアでは女性による社会的企業が、ナイロビの貧しい地域に住む少女たちに無料で配布されるICカードを使用する生理用ナプキン販売機の試作品を開発する、といった新しい性と生殖に関する健康への解決策を提案しています。ウガンダでは、UNFPAが支援する女性企業家が、地元の女性による地元の女性のためにデザインされた低価格で簡易な生理用品キットを開発しています。

 

女性は、地域経済や地域社会の開発への参加が必要であること、それによって得られる利益が重要であることを最も良く心得ています。

 

今年の国際女性デーのテーマは「平等に考え、聡明に構築し、変化に向けた革新を(Think Equal, Build Smart, Innovate for Change)」です。女性の権利と選択への障壁を取り除き、よりジェンダーの平等な世界を築くために貢献している世界中の女性のイノベーターたちを祝福しましょう。

 

女性のエンパワーメントやジェンダー平等は、持続可能な開発目標(SDGs)の達成のためだけではなく、リプロダクティブ・ヘルス/ライツを持続可能な開発に結びつけた1994年の国際人口開発会議(ICPD/カイロ会議)の展望を最終的に実現するためにも不可欠なのです。この先駆的な会議が開催された25年経った今もなお、何億もの女性たちが、子どもを産むか否か、産むのであれば、いつ、誰と、どのような頻度で、という妊娠に関する意思決定が十分に出来ません。このような状況で良いはずはありません。だからこそUNFPAは、避妊具・薬に関する選択や安全な出産のために、そして女性や少女たちへの暴力や有害な慣習を終わらせるために、私たちのパートナーと共に革新し続けています。

 

今年11月、UNFPAとケニア政府は、“すべての人びとのための性と生殖に関する健康“という国際人口開発会議の目標の達成というコミットメントを新たにするサミットを開催します。今日の国際女性デーに、すべての政府に対しナイロビに向けて私達と共に取り組むことを呼びかけます。

 

あらゆる場所にいるすべての女性と少女たちの可能性を広げるために、共に取り組みましょう。

 

原文(英語)はこちら

 

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