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2月6日に2度にわたってトルコ・シリアを襲った地震は、これらの地域に大きな被害をもたらしています。

UNFPAトルコ事務所によると、トルコでは2月10日時点で1万9000人以上が亡くなり、7万7000人以上が負傷したと伝えられており、建物の倒壊で下敷きになった人々の生存の可能性が低いことを踏まえると、死者数はさらに増加すると見込まれています。また、今回の地震で約1500万人が被災し、このうち約400万人は生殖年齢の女性で、さらに21万4000人は現在妊娠中であると推定されています。

トルコの隣国シリアでも、多数の死者・負傷者が出ています。UNFPAシリア事務所によると、2月9日時点で死者が3300人以上にのぼり、負傷者も7300人以上であることが報告されており、トルコ同様、死者・負傷者数は今後増加することが予想されています。また、今回被災した地域は、降雪や凍結といった厳しい気候の影響によって緊急対応を妨げられ、被災者の健康維持を困難にしています。さらに、電気や燃料の不足が原因で、病院でのサービス、ヘルスケア、ジェンダーに基づく暴力(GBV)への対応が十分に機能しておらず、セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス(SRH)などの基本的な社会サービスの提供を妨げています。

このような状況に対して、UNFPAはパートナーとともに、女性や少女、難民や移民、若者、高齢者、障がい者など、弱い立場にある人に対して、母子保健を含むSRH関連の物資やサービスへのアクセス、GBVからの保護を目的とした支援を提供しています。特に、被災地域において基本的な心理社会的支援(PSS)や心理的応急処置(PFA)を含むSRH/GBV対応サービスの支援を拡大しています。

UNFPAはこれらの活動を行うため、ドナー国に対して支援を要請しています。トルコではSRHおよびGBVサービスの緊急対応と復旧活動の開始を支援するための費用として1970万米ドルが必要とされています。また、シリアでは救命のためのSRHサービスの確保などに約1042万米ドル、GBVリスク低減のための対応などに約1439万米ドルの計2481万米ドルが必要です。

 

【トルコ・シリア地震で被災した女性と少女を救うためにー寄付のお願い】

UNFPA事務局長のナタリア・カネムは「UNFPAは、今回の地震で被災し、厳しい状況の中で出産を控える妊婦をはじめとする、支援を必要とするトルコとシリアの人々に対しての支援に尽力します」と述べています。
UNFPAは、被災地域で地震の被害状況を調査し、緊急人道支援活動を行い、女性と少女の健康とウェルビーイングに不可欠なサービスを復旧させることを最優先に活動を行っています。被災地域でさらに多くの女性と少女に支援を行うために、皆様からのあたたかいご支援をお待ちしています。寄付の詳細はこちらからご覧ください。

参考資料

UNFPA Appeal for Türkiye Earthquake Response

UNFPA Appeal for the Earthquake Response Across the Whole of Syria

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